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2021年2月21日 (日)

ヒープリに会えて良かった

ヒーリングっど♥プリキュアが本日の放送を持って最終回となりました。
最終回の感想と1年を通してのこの作品への個人的な思いを書いておきます。

 

45話「おいでませ♥ヒーリングガーデン!」

ハートの展望台を入り口にヒーリングガーデンへ。サブタイトルを見た時は何ぞ?と思ったけど、1話で向こうからヒーリングアニマルたちがやって来たから最終回はこっちから訪れるということね。
前回の別れのシーンでいつか遊びに行くとも言ってたしその約束を叶えるためでもあるのか。
そして人間が他の世界、他の国に渡るという事が何を引き起こすのかを描く意味もあったと。
ただ穏やかなエピローグだけで終わるわけが無いとは思ってたから厳しいメッセージも含んでいたのは良くやっているなと思い。

ヒーリングガーデンの賑やかな様子、ずっと傷ついたテアティーヌの姿ばかり映ってたからやっと平和を取り戻せたんだとホッとする。
もっと喋れるようになって皆の名を呼ぶラテ、何故か一人だけ正しく名前を呼ばれず すあまになってしまうラビリン、もうすぐ大人の仲間入りだと調子に乗るニャトラン、ちゆに群がる小さい子たちにやきもちを抱くペギタン、わちゃわちゃしてて楽しい。
他のヒーリングアニマルたちも、大人も子供もプリキュアに会えてはしゃいでる様子が見られて微笑ましい。

が、プリキュアの来訪を、人間そのものを快く思わないサルローがいて、彼曰く人間だってビョーゲンズと同じく地球を蝕み災いを呼ぶ者だと厳しい言葉を投げかける。
それを証明するようにのどか達が持ち込んだ すこまんに寄生していたナノビョーゲンが増殖しメガビョーゲンが生まれてしまった。
人が病原菌を運ぶ、今まさに現実に起きてる事の比喩で、最後にそれをやるのかとゾワっとしたよ。

人間も浄化するべき、サルローの厳しい言葉をテアティーヌも完全には否定してない、いざという時は自分もその覚悟だと。
ちょっとギョッとした答えだけど、1話から「地球のお手当」を繰り返し言ってきたんだから、ヒーリングアニマルに人間を守る義理はそもそもないんだしその答えも納得。
それでも人間の可能性を信じてみたいと言えるのは先代のプリキュアと共に戦った経験から、この答えにもまた納得。
そしてその期待を裏切らないように のどかも ちゆも ひなたも自分たちに出来る事をやっていこうと、最悪の未来を回避するためにこれからも戦い続けるんだと、生きていくってことを改めて噛み締めてるのが良かった。

と、3人が気持ちを新たにしてるのにアスミは すこまんは攻撃できないと崩れ落ちてるギャップに笑っちゃった。
技を放つ時も一人だけ目を瞑ってて細かい演出にまた笑っちゃった。
けど、目を瞑れば、覚悟を決めれば好きだったものでも排除できる、テアティーヌが言ってた事の暗喩なわけよねこれ。
ギャグの中に厳しいメッセージを仕込んでるのが凄いな。

どうすれば皆で健やかに生きていけるか。答えはすぐには出ない。
だからこそ考えて出来る事を少しずつやっていく、やる事は一杯ある。
それも戦いだし生きてくって感じ。のどかの口癖が最後に少しだけ変わってこの先の未来を生きていく決意になる演出に鳥肌が立った。
他者を顧みないビョーゲンズを排除したからこそ人間には他の命の事を考えこれからも生き続ける責任がある事を表してるんだなと思い。
ただ穏やかな話しで終わるわけはないと思ってたけどそんなメッセージも感じるラストになってて、よくやってるなあと感心しました。
最終回がこの話で良かったと思います。

 

 

・・・・・・・・

 

 

はああぁぁ・・・
最後の放送直後、落涙はしなかったけど放心してました。
ぐわっと悲しみや寂しさがこみ上げる感じじゃなかったけど、心がまっさらになったような、穴が空いたような、所謂ロスってやつなのかも。
放送から数時間後、オンラインでヒープリ感謝祭が開催されてその配信も見てましたけど、それが終わった後もそんな感じで。
ああ、本当にヒープリ終わっちゃったのか。そうかそうか。

 

 

・・・・・・・・

 

 

呆けてないで今言いたい事を書いておかないと。

 

 

◆自分にとってのヒーリングっど♥プリキュア◆

 

のどかとラビリンに始まり、ちゆとペギタン、ひなたとニャトラン、アスミとラテ、メインの4人と4匹がとにかく愛おしくて好きでした。
序盤のエピソードで各ペアの絆の結び方とキャラ付けをとにかく丁寧に描いてて好感が持てたし、途中参加のアスミも例外なく大事に描かれてて皆好きになれたのが大きい。
最初の出会いが良かったからもっと彼女たちを見ていたいと思えるようになったしその気持ちが途切れることなく1年間過ごせたのは幸せだったと思う。
どの作品とは言わないけど、最初の出会いで躓いてイマイチに好きになれなかった作品も過去にあったので。
CD買ってキャラクターソングめっちゃ聞いた。歌にもそれぞれのキャラが出てて凄く良かった。
それだけ彼女たちを好きになれた。

 

彼女たちが好きだと思えたのは積み重ねたエピソードに好感を抱けたことも大きい。
8話でイップスになった ちゆをどう癒そうかと考えたり。9話で ひなたは のどかに楽しい思い出を作ってあげたいと奔走。2クール目に入ってからは所謂ゲストのお悩み解決的なエピソードも描かれるようになり。
アスミが仲間になってからは彼女に感情をどう教えれば、分からない事をどう伝えればいいかと皆で考えを巡らせた。
そうやって誰かのために考える・行動する、人を癒したり励ますために何が出来るかと試行錯誤を繰り返す姿が描かれていたのが自分は大好きでした。
36話、勉強と友達との再会で悩む ひなたの助けになればと皆で考え・行動したこの回はその集大成だったと個人的には思ってます。
いつも誰かのために何か出来る、しようとする、そんな彼女たちの姿が眩しくて益々好きになっていました。

 

プリキュアとヒーリングアニマルの関係を大事に描いていたのも好きなところ。
妖精がプリキュアのパートナーになるのは初代からの伝統だけど、今作は前述したように各ペアが絆を結ぶ過程を凄く丁寧にやっていたと思う。
ヒーリングアニマルが指示を出してプリキュアがそれを実行する、アクションシーンの演出として2人で一つなんだという事はブレずに描いていて、それが歴代作品には無かった趣でパートナーがいる意味を大事にしていたと思います。
パートナーの事が大好きなんだと随所に表れていたのも良かった。
18話の両想いな ひなたとニャトラン。25話で ちゆの前ではカッコつけたいペギタン。22話でラテが好きすぎて加減を間違えるアスミ。等々、他にもいっぱい、それぞれの「好き」が表れてて微笑ましくて。
15話で互いを好きだからすれ違った のどかとラビリンは切なかった。
ラビリンは のどかに戦いを背負わせた負い目を感じてる事がちょくちょくうかがえたのも大好き故の葛藤だったし、44話でそこに救いがあったのも素敵だった。

 

端的に言えばメインキャラクターが好きだから1年間飽きずに見ていられた。
どのエピソードでも各キャラクターの行動や決断に違和感を抱くことなく、この子ならこう動くしこう考えると納得していたし、そこについては制作陣が良い連携が取れていてキャラクターを大事に描けていたんじゃないかなと思います。
では1年を通した物語として粗は無かったかと言えば、それは違う。

 

一体この作品はどこに向かってるか分かり辛かったと思う。
誰かのために考え行動することは大事に描いていたけど、それは地道で何が正解か分からない事をひたすら繰り返すこと。その地道な活動と病原菌をモチーフとした敵との戦いがイマイチ結びついていなくて何がこの作品のゴールなのか分かり辛かったと思う。
前作スター☆トゥインクルプリキュアだと宇宙を救うためのアイテムを集めるという中・長期的目標があったけど、今作にはそういうのを設定してなかったのも分かり辛さに拍車をかけてたと思う。

 

脚本の香村さんはビョーゲンズとの和解は最初から考えて無かったとのこと。
自分としては香村さんが書くならそれを期待してたので終盤の展開には納得してるけど。
しかし最初から排除される予定なら敵キャラクターとしてグアイワルもシンドイーネも愛嬌があり過ぎたという批判を見かけて、それは正しいと思う。
自分がやりたい事しかやらない、自分本位なところはビョーゲンズの描き方として一貫してたと思うしそんな彼らは悪役として好きだけど、それでももう少し描き方があったかもしれない。
物議を醸した のどかとダルイゼンの因縁にしても、もっとダルイゼンを邪悪に描いていれば物議を醸すよりカタルシスが生まれる展開になってかもしれない。

 

相容れない排除すべき存在を描くなら、ビョーゲンズだけでは無く人間にも他者を顧みない者がいることを描いた方がよかったんじゃないかという批判を最終回放送の前に見かけた。
そこまでやる必要はないのではと思ってましたが、最終回で人間だって災いを呼ぶと描いたのでその批判も当たってたんだと思い直した。

 

最終回への文句が一つ。
見入ってたのにキュアサマーが登場したのはガッカリ。
恒例になってしまった次作プリキュアの先行登場。事前告知が無かったから今作はやらないと思ってたのにやっぱりやるのかと。
トロプリ自体は滅茶苦茶楽しみだし来週からのスタートが待ち遠しいけど、ただでさえ本編の尺が削られてる今作で余計なことをしないでくれと思いました。
敵との和解というシリーズの既定路線を崩した(正確には原点回帰した)今作だからこそその習慣も断ち切って欲しかった。

 

等々。他にも色んな批判を見かけて、それを見て悲しくなると言うより成程なと納得する事の方が多かったかも。
香村純子さんは個人的に推してる脚本家で、今作のメインライターと知った時から贔屓目に今作を視聴してたのが正直なところで、それ故に構成やキャラクター造形の粗への批判は目から鱗が落ちる思いでした。

これは勝手な邪推。香村さんは今作がプリキュアシリーズの一作ということよりも、香村さんが大好きなスーパー戦隊シリーズを意識して今作を手がけてたんじゃないかなと。
アスミの設定とか のどかとダイルイゼンの因縁とか、あの戦隊やあの戦隊を意識してませんか?とスーパー戦隊ファンでもある自分は勝手な憶測を抱いてました。
構成の粗は、過去の戦隊の要素をリスペクトしようとして、かといって露骨でもいけないからそれをプリキュアシリーズに合わせようと調整を試みたけど齟齬を起こしたんじゃないかなとか。
上手く言えないし考えが纏まらないけど、スーパー戦隊の存在が全く影響してないってことは無いのかもしれないと思ってます。

 

邪推はさておき。

粗はあったし終盤になって物議を醸したのは致し方なし。
放送短縮という不測の事態が無かったとしても、今作の粗は変わらなかったと思う。

それでも自分はヒーリングっど♥プリキュアを見て良かったと思う。
毎週ヒープリの皆に会えて幸せだったしヒープリが好きだと言える。

誰かを思って考え行動する。頑張れとか大丈夫とか聞こえの良い言葉をかけるだけなら簡単、でも彼女たちは簡単に答えを出すより繰り返し考えて行動してきた。
その試行錯誤があってこそ誰かに優しくする、誰かを思いやる事に意味があるんだと思えた。
そう気づかせてくれた彼女たちが本当に眩しくて大好きで、現実が大変な情勢だからこそ彼女たちの行動が尚更輝いて見えたし、仮にこんな情勢になって無かったとしてもその姿勢に惚れ込んでたと思う。
答えが出るまで、あるいは答えが出ないとしても考え行動し続ける。そんな彼女たちが生きていくためにこれからも戦う、考えていくと気持ちを新たにした最終回は、自分にとっては納得できた優しい彼女たちらしいフィナーレだったと思っています。

誰かを思える彼女たちだからこそ自分の心も大事にしてほしい。
のどかが心も体も自分のものだと叫んだ終盤のドラマは、自分自身にも優しくなれて本当に良かったと思うしそれを肯定してくれたラビリンと仲間たちの優しさもまた沁みました。

前述したようにまず彼女たちが気に入ってたから、日常の何気ないシーンの一つ一つを見るだけでも楽しかった。
一緒に何かを体験する様子が微笑ましくずっとこんな光景が続けばいいのにと思えるほど。
そして何かを体験し何かの困難にぶつかるたびにそれぞれに考えて行動する姿に、彼女たちが「生きてる」って感じられた。
彼女たちの「生きてる」姿をもっと見ていたかった。放送短縮は本当に悔しい思いです。

 

ヒープリに会えて良かった。
最終回を見た後もこの気持ちが変わらずにいられるか分からなかったけど、こうして思いを綴りながらやっぱり会えて良かったって変わらない気持ちでいます。
ヒーリングっど♥プリキュアを作ったキャスト・スタッフ・関係者の皆様、本当にありがとうございました。
素敵な作品に出会えて自分は幸せです。

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