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2020年12月18日 (金)

感想:劇場版仮面ライダーセイバー/仮面ライダーゼロワン

今年もやって来た冬の仮面ライダー映画。
例年通りなら現行の仮面ライダーと前作の共演映画になるところですが、今年は仮面ライダーセイバーの短編と仮面ライダーゼロワンの長編の2本立てとなりました。
簡単に感想を。

「劇場短編 仮面ライダーセイバー 不死鳥の剣士と破滅の本」

いきなりセイバーとファルシオンの対決、しかもセイバーは劇場版限定フォームだからびっくりしたよ。
短編とはいえ映画なんだから特別な変身があるとは思ってたけど事前情報無しにいきなりお披露目だから驚いた。

破滅の本と不死身の剣士のバハトの封印が解かれて世界の危機、剣士たちが世界を救うために戦う、短編だから至ってシンプルな流れ。
6人の剣士が並び立ち一斉に変身、火薬もCGもふんだんに使ってアクションの連続、短い尺でも劇場スケールの絵を見られて良かった。

力があるから争いが起きる、争いが繰り返されてきたのが歴史、だから全てを無にするんだとバハトの談。
剣を向けてくる飛羽真がまさにその言葉通りの事をしているわけで厳しいところを突いてくる。
それでも人間には争いだけじゃないと思いを叫び新たな本が生まれて変身、冒頭のシーンに繋がると。
CGじゃない本当に燃える剣を使った特撮に目を見張るし気合の入った変身が素敵。エモーショナルドラゴンのデザインも良かった。短編なのが惜しい。もうちょっと尺があればなあ。

剣士たちの戦いを見ていた人々が戦いが終わった後それぞれの生活に戻る様子が描かれてたのが良かった。
一緒に遊びたいと言い出す勇気が持てなかった少年は一歩踏み出すことで自分の物語を動かし始めた。
物語の中のヒーロー、要はフィクションの存在が現実の自分たちを支えて日常の中でちょっとした勇気やきっかけをくれるという意味に思えて素敵。
芽衣が当たり前の日々の裏で皆のために戦ってるのが仮面ライダーだと少年に語っていたのも良かった。

もっと尺があればと惜しむ気持ちはあるけど。
ヒーローの戦いが子供の心に勇気を灯す話が良かったし劇場スケールの特撮とアクションを見られたのは良かったです。
テレビ本編1話の雰囲気が凄く好きなので、飛羽真が少年の心に寄り添ってくれたのが短いドラマでも良いもの見れたなと満足感ありました。


「劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME」

ゼロツーVSエデン。こっちもいきなり戦闘シーンから始まっててセイバーと被ってるじゃないかとまずツッコミ。
そこから時系列を遡ってエスが宣戦布告するまでのあらましが描かれるのか、あるいはテレビ本編であったようにゼアがシミュレーションした未来予測の光景なのかと思ったけど、或人が意識を失って謎の世界へ飛ばされるという怒涛の展開が続いて驚いた。
無人の電車、駅構内で倒れてる人々、異様な光景にゾッとしここが一体どこなのかその秘密を探っていく展開が緊迫した空気を漂わせて良かった。

60分で世界を終わらせ楽園を創ると宣言するエスとその信者たちによる大規模テロ。
結構エグイ描写の数々でよくやってるなと。それを止めるために出動するエイムズに仮面ライダー達の戦いも見応えありました。
本当に世界が終わってしまうかもしれない、ついさっきまで当たり前だった日常が終わって凄惨な光景へ変わっていく恐ろしさが表れてました。
信者たちがフードを被って顔が見えない者たちだったのが不気味。そしてあれだけの信者がどこから湧いて来たのかという疑問も相まって尚更怖い。
カラクリを暴けばナノマシンで作られたアバターだったと。無限に増殖する彼らはテレビ本編で語られた伝染する悪意を体現するようで今作の敵として相応しい存在だったと思う。
また顔が見えないアバターというのが自分の夢や個性を持てず誰かの言葉に踊らされる烏合の衆という意味合いもあるんだろうなと。夢を持ちそれを諦めるなと繰り返し描いてきたゼロワンの物語の集大成として夢を持たない人々が敵になるというのも納得。

何故60分という時間か。それはエスが婚約者を失った時間だからと種明かし。
たったそれだけの時間で当たり前だった自分の日常が終わってしまった。そんな過去を持つエスが同じことを世界に対して行おうとしてるのが悲しい。
エスを説得する或人。彼も大切な存在を失いながらも夢を持ち前に進むことを諦めなかったからこそ説得の言葉に力を感じる。
本当ならテレビ本編の完結前に公開されてるはずの映画だったけど、本編完結後の映画となったことで一度イズを失い再起した或人が同じ苦しみを持つ悲しき男を救うというドラマになったのが結果として良く纏まったなと思う。

世界の破滅を防ぐためにヘルライジングホッパーに変身した或人。
短い出番ながらメタルクラスタホッパー以上に危険な暴走フォームだということを存分に見せてくれた演出力に脱帽。
その暴走を止めるのがゼロツーに変身し駆け付けたイズ。かつてのイズとは違う存在だけど今のイズも或人を助けたい、或人と共に夢を追いかけたい思いを抱いて体を張っているのがグッとっ来る。
そして或人と並んでダブル変身。ゼロワンとゼロツーのダブルライダー、いやいやこれは掛け値なしにカッコいい。
そして2人が戦うのはエスから装備を奪い自分が創造主になるんだと息巻く信者の一人のベル。いかにも小物だけどこれが良い。夢を持って一緒に歩んで行く2人と他人の夢に便乗し掠め取るだけの小悪党、良い対比だと思う。
もはや負ける気はしない。ゼロワンとゼロツーのダブルライダーキックでルシファーを撃破、いや素直にカッコいいし痛快。


仮想世界の教会でエスこと理人と朱音が結婚式を挙げて2人の心は救われた。
現実の世界では或人とイズがこれからも夢を追うのだと新たに気持ちを強くして。
仮想の教会が綺麗で現実の教会はボロボロという対比が良い。理人と朱音は仮想の世界でゴールしたけど或人とイズにとっては新たな門出でその道のりは険しいという意味に思えた。
或人はイズを笑わせたいしイズも心から笑いたいと思うけどやっぱりギャグはスベって簡単にはいかないオチも良い。
険しい道のりだけどそれでも夢を諦めない。そんなメッセージを感じてゼロワンの物語の集大成として良いラストだったと思う。


例年通りならセイバーとゼロワンが共闘するところが見られたはずが別々の作品となったのはちょっと寂しく。
でも両作品の良さはぞれぞれに詰まっていたでこれはこれで良き。
不測の事態で混乱が続き映画の公開自体が危ぶまれる中で、当初の予定とは違ってしまってもヒーローは此処にいると大スクリーンで示してくれたのは嬉しい。
大変な状況の中2作品を作り上げたキャストもスタッフの方々も本当にありがとうございました。

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