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2020年9月17日 (木)

ハリケンジャー感想記:45話と46話

東映特撮YouTube Officialで忍風戦隊ハリケンジャーが毎週2話ずつ配信中。
今週分の感想になります。

巻之四十五「隠れ家と大掃除」
2002年12月29日放送
監督:中澤祥次郎
脚本:前川淳

御前様こと覚羅の存在が明るみになった事で地球忍者と宇宙忍者それぞれに動きが。
ハリケンジャーとゴウライジャーが覚羅の呼び出しを受けて隠れ家の寺を目指す。その後をつけて秘密を探ろうとするのはサンダール配下のマドーギ。
影に潜み気配を消せるマドーギの能力でまんまと隠れ家まで道案内をさせられて、サンダールはマドーギの目を通して遠くから情報を得るという狡猾な作戦。

敵の作戦が進行しているというのにその頃ハリケンジャーはというと、寺の掃除をさせられていた。
寺を預かる烈堂に覚羅を迎えるために必要な事だと言われて、素直だなあ。
合流したゴウライジャーはその烈堂こそシュリケンジャーでまんまと掃除をさせられただけと真意を見抜く。
素直すぎるハリケンジャーと大人なゴウライジャー、両チームの違いが端的に表れてて良し。
烈堂の言動はよくよく聞けばシュリケンジャーだとモロバレ。一々変装しないといけないのが彼らしい。

ようやく姿を現した覚羅が怒りの矢と嘆きの弓を引き合わせてはならないと改めて皆に警告する。
その嘆きの弓は覚羅の体の中にある。盗聴されてるとはつゆにも思わず鷹介が口を滑らしてしまいマドーギに狙われるが、烈堂に扮したシュリケンジャーが彼女を守りこの場を切り抜けた。
隠れ家を失った覚羅はハリケンジャーの基地へ。ハリケンジャーは無限斎から大目玉を食らい覚羅を迎えるにあたってまたも大掃除をすることに。
失敗して怒られて、文句を言いながらもちゃんと掃除はする、めげずに頑張るところが彼ららしい。


今回はメガレンジャー以降恒例となっている年末総集編。
これまでの戦いを振り返りヒーローたちのキャラも端的に表している。最終章に入る前のおさらいというわけで。
振り返ってみて息つく間もなく怒涛の展開が続いてた番組だったなと改めて思います。
それと回想ではあるけど暗黒七本槍全員の姿が同じ話の中で見られるのも何気に貴重。
年末と言えば大掃除。それにかけてハリケンジャーが大掃除に振り回されるオチがついたのも面白かった。

シュリケンジャーが変装した姿は戦隊OBの方々が演じられてました。
シュリケンジャーの変装の数々も振り返り、たくさんのOBがゲスト出演されたのが信じられないくらい豪華だったと改めて思います。
そしてOBゲストの最後を飾るのが烈堂役の大葉健二さん。最後の最後にとんでもない大物呼んじゃったよ。
バトルケニア/曙四郎、デンジブルー/青梅大五郎と2作続けてスーパー戦隊のレギュラーを務め、JACの1期生で数々のスーツアクトも務められたレジェンド中のレジェンドですよ。
シュリケンジャーを腐すつもりじゃないんだけど、マドーギとの立ち回りが貫禄あり過ぎてシュリケンジャーに変身しない方が強そうに見えちゃった。
あんぱん食べてる描写があったのは青梅大五郎の好物だからですね。小ネタありがとうございました。

さあシュリケンジャーに変身。バトルケニアとデンジブルーどっちのネタで来るのかな・・・。
って蒸着だーー!!宇宙刑事ギャバンの変身ポーズだよそれ!!
ギャバンも大葉さんの代表作だけど別のシリーズからネタを拾うなんて思わないじゃん。
大葉さん本人も戦隊の現場でギャバンのセルフパロディをやることになるとは思わなかっただろうな。
当時撮影現場ではスタッフが大盛り上がりでサインをねだる人も居たんだとか。そりゃそうなりますわ。


巻之四十六「おせちと三巨人」
2003年1月5日放送
監督:中澤祥次郎
脚本:前川淳

正月を迎えて七海が作ったおせち料理で食卓を囲む一同。
着物姿がそれぞれ様になってて目の保養。ああ良いですねえ。
・・・ってシュリケンジャーだけそのまんま、何じゃこの光景は。
シュールな光景だけどこの先の展開を思うと皆揃って穏やかに過ごせるのは尊い時間なんだよね。
かつては敵対した一甲と一鍬が七海の料理を食して素直に褒めたり秘密だらけで心の距離を詰めかねていたシュリケンジャーが皆と同じ食卓を囲む、こんな平和な光景を見られるなんてちょっぴり感動。


せっかくの正月なのにヒーローにも悪役にも休みなし。
ウェンディーヌ・フラビージョ・サタラクラがカラクリ巨人で出撃。サーガインの遺産で彼の無念を晴らそうと戦いを挑んできた。
メガタガメにまさかの4代目。さらにムササビスタルとフラビジェンヌをカラクリ巨人化。まあぶっちゃけ過去のキャラクターの再利用、特撮あるあるのスーツの使いまわしですね。
でもサーガインは自分のカラクリにアップデートを重ねていた技術者だからかつてのキャラクターが再登場しても違和感無いし彼のキャラと上手くマッチしてると思います。
3体の巨人で一緒に戦う事を想定していた、ガインガインとは別にハリケンジャーたちに対抗するためのもう一つの切り札だったんだろうな。これがもっと早く完成してれば一人であんな悲しい最期を迎えることもなかっただろうに、哀れサーガイン。
メガタガメはウェンディーヌに勝手にセクシーと名前を付けられて。34話のジュクキノコが不憫な目に遭ったようにまたウェンディーヌが勝手な事を。
メガタガメは健闘したけど、フラビージョとサタラクラはカラクリ巨人を扱い切れずあっさり負けちゃうし。
死後も仲間に想われてるのはサーガインの人徳なんだけど、せっかく残した発明が無茶苦茶な扱いをされてとことん報われないのが悲しい。


天空旋風神、天空豪雷神、天空神がまさかの3体揃い踏み。
天空神を量産しそれを黒子ロボットが操縦する事で夢の共演が実現。
天雷旋風神登場以後使いどころの無かった天空武装が再び見られたのも良かったし、ヒーロー側も使えるキャラクターは再利用してやろうという気概が良い。
普段は裏方の黒子ロボットが戦闘に参加するのも面白いし、カラクリ巨人の操縦に不慣れで失敗するというオチのつけ方も理に適ってるし上手い事考えられてますね。
そして天空武装ではハリケンドルフィンがハブられるから七海が戦闘から離れてその間に心情を描くと。合体ギミックの都合も活かしてるのが上手いな。


覚羅が全く料理を食べてくれないことにショックを受ける七海。
戦闘中の言葉も料理へのダメ出しと勘違いして落ち込み、かと思えば実は食べてくれて褒められたとまた変な勘違いをして一喜一憂の大忙し。
一度基地に戻るけどやっぱり料理は手付かずで、だったらさっさと戦いを終わらせて覚羅に料理を食べてもらうんだと奮起する。
その勢いは凄まじく、ハリケンドルフィン単体でメガタガメに食らいつきコックピットまでよじ登ってウェンディーヌの顔に墨で落書き、さらに皆に檄を飛ばして容赦なく最大火力でメガタガメを粉砕、強い。
覚羅がそんな事を言ってる場合じゃないとご尤もな言葉があったけど、そんな事のために頑張れるのが七海の、ハリケンジャーというヒーローの良いところ。
同じく前川脚本の13話では一人の人間の愛を守るために奮闘しそれが結果として敵の企みを阻止する事に繋がった。
戦いとは関係ないありふれた事、それを守るために誰かのために頑張れるから強くなれる。
番組ももう終わりに近づく今だからこそその強さを見せてくれたのが良かった。

覚羅は闇石の力でそもそも食事をする必要が無い。料理が不味かったわけじゃなかったというのが真相。
その真相を知った七海は安堵したようにも、あるいはやっぱり食べてもらうことは無いんだと寂しくなったようにも見えて。ここで風が吹く演出が不安を払拭したようにも寂しさで心がザワついてるようにも思えて良い演出。
しかし覚羅はその必要のない食事をとった。七海の頑張りを知っていた無限斎が進言しその思いに応えてくれた。
料理を口にした覚羅の表情はハッキリとは映らず、でもその様子を見ている七海の笑顔が覚羅がどんな気持ちを抱いたかを物語っている。
七海の頑張りが無駄じゃなかったと分かる良い演出で締めるのが素敵です。


総集編と七海の奮闘が光る2本立て。演出したのは助監督として今作を支えてきた中澤さん。
タイムレンジャーとガオレンジャーでも総集編で1本ずつ演出してましたが2話持ちになったのはこの組が初めて。
今では東映特撮の中核を担う演出家ですが、その才能が芽吹いたのはこの頃からだったんだなあとしみじみ。
46話のシュールな食卓の光景とラストの繊細な心情描写が印象的で、コメディもシリアスもいけるバランス感覚はこの頃から持っていたんだなあと。

45話のゲスト大葉健二さん。放送当時は大葉さんのこと存じて無かったので、知らない人だけどきっと昔の戦隊に出ていた人なんだろうなという認識しかありませんでした。
東映特撮の歴史を知った今となっては、上記のとおり大興奮でございます。出演頂いて本当にありがとうございました。
そしてこのゲスト出演から9年後、映画「ゴーカイジャーVSギャバン」で本当にギャバンが復活することになるわけで。
まさかそんな未来が訪れるなんて大葉さん当人も関係者各位の誰もそんな未来を想像してなかったでしょうね。
そしてその「ゴーカイジャーVSギャバン」の演出をするのが中澤さん。不思議な縁で繋がってる、東映特撮はこれだから面白い。

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コメント

かんその前にちょっと。新無印37話のコメントですけど、中々整理が付かなくて納得のいく感想が浮かばないんですよね。情報量多かったし、書こうと思っても叩き意見の事持ち出すような事書いてしまったらどうしようかと思ってるのでなるべくまとまってから書こうと思います。

サンダールの配下の扇忍獣ですが、あいつらもサンダールの性格が表れた存在ですよね。彼は基本的に他者を信用しないので本能の赴くままに暴れるあいつらは彼にとって相当都合の良い駒である事が上手く表現出来てると思います。

大葉健二さんはまあ凄い人呼んでますよね。ギャバンは全く観た事無いのでなんとも言えない所ではあったけどゴーカイジャーのVSでの活躍で彼の凄さは存分に感じられたし、変身が一瞬で終わる事に科学的な検証があったのも面白かったです。知らない作品ではあるけど、前に語ったアニポケのようなのと違ってゴーカイジャーのは過去のヒーローを知ってもらう為にやってる節があるから全然楽しめましたね。ニンニンジャーでもあったそうですが、これはゴーカイジャーを経験したからこそ出来た事だと思ってます。

正月はシュリケンジャーだけそのまま食事に参加してるという面白い状況の後で敵が仲間の仇討ちに来るわけで(トドメ刺した奴は自分達の近くにいるのに……)、つくづくこの組織は仲間意識が強いよなと思います。結果はどうあれ仲間に専用機体を用意してたサーガインは本当に凄い奴だったのがわかるし、この組織は惜しい奴を亡くしましたよ。

覚羅が最後に料理食べてくれたのは良かったですね。石の影響で食事は必要無いのに食べてくれたのは気持ちを受け取ってくれての事なのが良いし、だからこその後で起こる最悪の事態が響く訳で。シリアスとコミカルの振れ幅あってこその感情移入ですね。

投稿: アルター | 2020年9月17日 (木) 14時32分

コメント返信:アルターさん

サンダールの配下は他の中忍と違って喋らないしユーモアも無い、ただサンダールに操られる獣というのが異質だし仰るようにサンダールの性格に適した駒なのがよく分かりますね。

ハリケンジャーもゴーカイジャーも、OBゲスト出演は元の作品を知らなくても楽しめるように演出されてたのが秀逸だったなと改めて思います。

居なくなってから分かるサーガインの偉大さ。彼が倒れたのはジャカンジャの大きな損失だったことが改めて分かりました。

覚羅の食事は優しいシーンで、且つこの後の事を思うと束の間の平穏でとても尊い瞬間だったなと。
七海の一喜一憂で賑やかな話でしたがそれも意味あることだったと、上手い事出来てると改めて思いました。

投稿: んがよぺ | 2020年9月19日 (土) 08時18分

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