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2020年9月12日 (土)

ゴーカイジャー感想記:41話と42話

毎週日曜日に東映特撮YouTube Officialで海賊戦隊ゴーカイジャーが配信中。
今週分の感想です。

第41話「なくしたくないもの」
2011年12月4日放送
監督:竹本昇
脚本:荒川稔久

ワルズ・ギル亡きあと動きの無かったザンギャック艦隊だが、ついに皇帝のアクドス・ギルが息子の弔いのために地球に赴いた。
ダマラスは投獄され皇帝直属のザツリグが作戦行動を開始する。
皇帝が弔いのために直々に艦隊を指揮しダマラスは弔いのために自分にチャンスをくれと頼んだり、親も側近もワルズ・ギルのことを大切に思っているのが分かる。
なのに自分がバカにされてるからと一人で突っ走って死んでいった、本当に哀れだったよワルズ・ギル。

ザツリグはアイムの星を滅ぼした張本人。街を破壊しゴーカイジャーを追い詰めておきながら夜になるからと引き上げていく。いつでも倒せる自信と破壊と殺戮をゲーム感覚で楽しんでる事がうかがえてゾッとする。
回想のアイムの親を殺した瞬間もエグイ描写で。登場は今回だけですが皇帝直属の殺戮者として十分なインパクトを見せていました。


故郷と親の仇を前にして冷静さを失ったアイムは自分の復讐に皆を巻き込むまいと船を降りようとするが。
事情を察していた仲間たちはそれを引き止めて自分たちがいるだろうとアイムに力を貸してくれる。
みすみす死なせるわけにはいかない。海賊となって自分が生きていることが宇宙に広まれば生き残ったファミース星の人たちの希望になる、それがアイムが自ら海賊の仲間入りを申し出た理由なんだから。
アイムの原点を思い返して協力してくれる仲間たちの思いが素敵です。

かつて鎧が29話で、やる時はやる豪快さがアイムの魅力でそれが海賊の一員になった理由だと解釈していた。
確かにそれも彼女の魅力。自分から海賊になることを選んだ決断からしてその思いきりの良さはアイムの強さなんだと思う。
でもアイムのために皆が体を張るのは彼女の笑顔を失くしたくなかったから。
アイムの笑顔が船内の空気を柔らかくして5人のまとまりが良くなった。戦いながらアイムとの思い出を振り返り彼女の笑顔に癒されたことが語られる演出が良かった。
それぞれに辛い過去を持つ海賊戦隊だからこそ心穏やかな空気をもたらすアイムの笑顔が救いだったんだろうなと思う。


ザツリグの力の源を封じて逆転、皇帝直属の強敵も倒すことが出来た。
敵も仇討ちのために動き出しアイムも仇討ちのために戦っているけど、勝敗を分けたのは守るものがあるかどうかだったんだろうなと。
アイムの仇討ちに力を貸したのは彼女の笑顔を守るため、仇討ちの先に失いたくない大切なものがあったから。
守るものがあるからヒーローは負けない。また一つ海賊戦隊の強さが現れた戦いでした。
失くしたくないものを守り切った一同。それが何だったのかアイム本人には素直に言わない、それもこのチームの良いところ。

アイムとペアになって連続ゴーカイチェンジ。チーム全員で一斉にチェンジするのとはまた違った趣で面白かったし、アイムのために皆が力を貸してくれてることが表われてて良かった。
いつもはマーベラスが引き金をひくゴーカイガレオンバスターを今回はアイムに任せてるのも良し。
ギミックの使い方がドラマと絡んでて見応えありました。こういうところが竹本さんらしい流石の手腕でした。


第42話「宇宙最強の男」
2011年12月11日放送
監督:加藤弘之
脚本:荒川稔久

ザンギャックがしつこく送り込んでくる兵隊を蹴散らすゴーカイジャー。
最早手慣れた感じだけどハカセはやっぱりどこか戦い方が変で躓いてしまう。
大きなミスをしたわけでは無いけどそれが劣等感を刺激し悪知恵を働かせることに。

ハカセは実は伝説の勇者。実は昔の記憶が無くてもしかしたら本当に勇者かもしれない。勇者の記憶を取り戻せば宇宙を救える、だから記憶を取り戻すためにハカセの我儘に付き合ってもらう。
どう見ても胡散臭い。腕の紋章とか取って付けた感じだし、そもそも週刊誌から勇者の話が出てくることもおかしい。
ルカは半信半疑で鎧とアイムは信じて記憶を取り戻すために大真面目に付き合う。マーベラスとジョーはハカセの意図を察して呆れ顔。それぞれの性格が表れてて面白い。

調子に乗ってるハカセにルカが語る過去の話、カッコ悪い出会いだったことが明かされる。
けどその一方でハカセの凄いところ、ガレオンの修理を頼まれ一度は怖気づいたけど逃げずに仕事をやり切ったこと、さらに家事全般を一人でやって真っ当な生活環境を整えてくれた思い出も話してくれた。
ハカセが他の仲間には出来ない凄い力がある事を認めてなければこんな風に語ってはくれないでしょう。
マーベラスとジョーが嘘に気付いても何も言わないのは、取り繕った武勇伝なんかよりこれまで見てきたハカセの方が凄いと思っているからあえて何も言わないんじゃないかと。

ハカセにとってはちょっと嘘をついただけだったのだが、その浮かれ気分から絶望に叩き落とされる厳しい展開へ。
ワルズ・ギルの仇討ちのために本気を出したダマラスと協力させられたバスコの執拗な攻撃に追い詰められる。
マーベラスは囚われ他の仲間は爆発に飲まれてハカセだけが取り残された。
嘘をついたらその報いを受けるにしても、ちょっと見栄を張りたいだけだったのが仲間を失って一人絶望に落とされるなんて落差が激しすぎる。
ハカセのちょっとした悪戯心から海賊戦隊最大のピンチに発展するなんて全く予想外で驚いたよ。


ダマラスは宇宙最強の男。
28話でキアイドーが戦いを吹っ掛けようとしていたのは彼の強さに勘づいたんだろうし、協力を求められたバスコが渋々従うのは本気の彼には敵わないと分かってるからなんだとうかがえる。
そもそも拘束を破り自力で牢を破ってしまうだけでヤバい奴だと分かる。その力がありながら命令を無視して飛び出すことはせずあくまで皇帝の許しがあるまで屈辱に耐えているところに帝国への忠義の強さもうかがえる。
最強の強さがありながら決して皇族への反意は持たない、軍師としてこれ以上ない存在なんだとダマラスの凄さがうかがえました。

手配書を眺めながら怒りを滾らせるダマラスだがハカセだけはどうでもいいと8話に続きぞんざいな扱い。ハカセだけ生き残ったのはそもそも眼中に無かったから。
だがその侮りが次回の決戦で・・・・。

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コメント

この2つのエピソードも敵とヒーローの違いが良く描かれていたと思いますね。ワルズ・ギルはどうしようもない位コンプレックスに駆られていて37話で動いた事自体は良かったと思うのですが、目先の事に囚われていたせいでダマラス始めとする周りの者達が自分の事を想ってくれていたのに気付けなかったのは本当に哀れに感じます。正直当時はあんな早く退場させて良かったのかと思いましたが、やっぱり終わった後で振り返って見るとこのような効果を生んでいるので意味のある退場だったんですよね。

アイムも目先の事に囚われて冷静さを失いましたが、こう言ってはあれだけどザンギャックと違って海賊達は荒さはあっても穏やかさも兼ね揃えていたし、こういった環境の違いも少しは関係あるかなと思いました。(というかこういうの現実でもあると思うけど、ワルズ・ギルと似たような立場に置かれた人ってどこまで本人に非があるんでしょうか?)

後、ダマラスもとんでもない戦闘力持ってる設定ありながら今回と次回でしか戦わず退場したので勿体ないと当時は思ったのですが、改めて考えるとそれ自体がワルズ・ギルの指揮官としての危うさと宝の持ち腐れを表していたんだと思いました。どんなにその人が強くても肝心の指揮官がダメでは動かせる者も動かせない。なんだかんだ戦闘力高い設定はこういう形で活かされていたんですね。

ハカセの過去は他のメンバーと比べると悲惨な感じが無い(全く無かった訳ではないだろうけど)ですが、別に全てのメンバーが辛い過去を持ってなくてはいけない決まりがある訳じゃないんだし、一人くらいはこういうのがあってもいいと思います。あまり重すぎてもハカセらしくない気がするし。

でもこういう所があるからこそ彼もまたどっかしらコンプレックスに近い物を持ってたかもしれないし、故に仲間達が捕まるハメになってしまうというか。しかしそういうのがあるからまた一つの成長が見られる訳で・・・その辺は次に書きます。

投稿: アルター | 2020年9月12日 (土) 23時11分

コメント返信:アルターさん

アイムの根幹が明かされ彼女を思う海賊戦隊の絆が表れた名エピソードでしたね。
仇討ちってとてもヒーローらしくないと思うですが、彼らが海賊であり戦う理由が仇討ちの先にある笑顔とすることでバランスを保ってたと思います。
ヒーローの絆が表れることで先走って哀れに散った敵側の問題点も浮き彫りになると。
一人で何とかしようとしたり周りを信じようとしないのは破滅を招くし十分に能力を活かすことは出来ない。
ワルズ・ギルの早い退場とダマラスが前線に出るのが今になってようやくというのが意味のある良く出来た構成だったと感心しています。

ハカセについてはとにかく普通にしようというのが制作陣の狙いだったみたいですよ。
実は大きな秘密が・・・と検討されたこともあったけどとにかく普通の人として描く、一人だけそういう人がいたっていいという判断だったらしいです。
普通の人だから偶に落ち込んで今回のようにちょっと調子に乗ってしまう、ハカセの描き方は自然だなと思うしそんな普通の人が次回活躍するから面白いなと思います。

投稿: んがよぺ | 2020年9月13日 (日) 16時25分

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