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2020年9月24日 (木)

ハリケンジャー感想記:47話と48話

東映特撮YouTube Officialで忍風戦隊ハリケンジャーが毎週2話ずつ配信中。
今週分の感想になります。

巻之四十七「封印と宇宙統一」
2003年1月12日放送
監督:諸田敏
脚本:吉田伸

44話で怒りの矢のメダルを奪い去ったデザーギと再び相まみえる。
素早い動きだけではなく強靭な体は天雷旋風神の攻撃も通じず撤退を余儀なくされる。
こんなに強い獣を操るサンダールの恐ろしさよ。しかもデザーギが倒れても次回はそれすらも利用するんだから尚更恐ろしい。
成果をあげるサンダールを担ぐフラビージョとサタラクラ。でも素直に褒めるというより出世するから付いて行こうという打算、根っから彼を信頼してるという感じではなく。そしてウェンディーヌはサンダールが活躍するほど疑いの眼差しで警戒する。
不協和音が漂ってますね。サンダールは確実に地球忍者を追い詰めてはいるけどジャカンジャにも破滅をもたらし始めてるんだなと。

デザーギを倒すためのさらなる強化、宇宙統一忍者流を極めることで力を得ようと覚羅が話を切り出すが。
まずは疾風流と迅雷流の極意は何かと問われてハリケンジャーとゴウライジャーが自信満々に答えるが全くの大外れ。
皆が呑気に答える傍らでシュリケンジャーと無限斎が大慌てなのが不謹慎だけど笑っちゃった。そりゃ目上の人の質問に頓珍漢な答えをしちゃったら肝が冷えるだろうよ。

期待外れの答えに怒った覚羅は姿を消して街へ出る。
500年前、自分が生まれた時代とは全く違う街の様子を見ている覚羅のなんと寂しい様子よ。
その寂しさを癒すのは500年の樹齢をほこる一本の木。かつて覚羅が住んでた場所に立つその木が唯一の友だった。
その木に心当たりをつけていたのは鷹介。極意が昔と今では違うのではと覚羅を怒らせることを言ったのは鷹介だけど覚羅は寂しいんだと核心をついていたのも鷹介だった。呑気に思えて人の本質はちゃんと見ている。流石レッドというべきか、伊達にこの番組を引っ張ってきたわけじゃないですね。

覚羅が語る闇石を巡る悲しい過去。自分を守るために多くの命が散っていったこと、封印を守るために自分は泣くことすら許されなかったと辛い真実が明かされる。
怒りの矢が文字通り怒りの感情で封印が解かれたように闇石こと嘆きの弓も悲しみに触れれば封印が解けてしまう。
覚羅がずっと正体を隠し姿をなかなか現さなかったのは、闇石の存在を隠すのはもちろん自分が他者と触れ合えば悲しみが生まれてしまうから。封印を守るために自分の心を押し殺し冷徹に振舞わなくてはいけなかったから。
シュリケンジャーに冷徹な命令をしたことがあったのもその宿命を思えば納得。

覚羅の過去を知ったハリケンジャーとゴウライジャーは何としても彼女を守ろうと奮起、策が無くともデザーギに向かって行く。
諦めなければ可能性は無限、どんな時でも絆を貫き通す、未来と過去を示すその心こそ覚羅が求めていた答えであり疾風流と迅雷流の極意。
その心で戦ってきた彼らには当然の事だったから極意と聞かれてもピンと来なかったし答えられなかったわけだったのね。
その心を知った覚羅は改めて6人と力を合わせて天雷旋風神を強化し究極の一撃でデザーギを破る。
新しいマシンや武器が無くとも心を通わせば新たな力になって強くなるのが良いね。

覚羅はハリケンジャーとゴウライジャーを見誤ってたことを、ハリケンジャーとゴウライジャーは覚羅の気持ちを知らなかったことを互いに謝る。
500歳の木を守ることは出来ず覚羅は友を失ってしまったが、今は新たな仲間がいる。
覚羅と忍者たちは本来上下関係になるんだけど、互いの心を知り謝ったり天雷旋風神のコックピットに一緒に搭乗し戦った事など、御前様と呼びながらも覚羅も共に戦う仲間として描かれてるように思う。
最後に墓前で手を合わせる覚羅。良き仲間に恵まれた喜びを先人たちに伝えているように見えました。
覚羅と忍者たちの心が通ってホッとしたんだけど、これが次回の悲劇を招くのが辛い。


余談。
覚羅の回想で彼女の父親役に岡本美登さんが映ってましたね。
サーガイン退場後もご活躍。素面のお芝居でも存在感ありますなあ。


巻之四十八「罠と永遠の命」
2003年1月19日放送
監督:諸田敏
脚本:吉田伸

闇石は本来邪悪なもの。だがそこから生まれた忍術とそれを使う忍者は邪悪な意思に抗い星を守る存在だと覚羅は語る。
この星を守るのだと決意を新たにしジャカンジャを倒した後でも覚羅を守り続けると約束する忍者たち。
その頼もしい言葉に覚羅が笑みを零す。心強い仲間がいることが心底嬉しいのだと分かる。
しかしその笑みを皆には見せず自分に干渉するなと突き放す言葉を。
親しくなればなるほど仲間を失う悲しみが大きくなり闇石の封印は解けてしまう、それを避けるためにあえて突き放さなくてはいけないのが辛すぎる。
闇石を宿す限り永遠に命が続く覚羅と限りある命の忍者たちではいつか必ず別れが来る、それを分かってるから距離をとるしかないのが切なすぎる。


街の人々を突然襲ったのはハリケンジャー?
・・・なわけが無い、それはデザーギの羽を元にマドーギが呪術で作った偽者。
さらにゴウライジャーとシュリケンジャーの偽者まで。
テレビ中継で謎の忍者怪人と扱われてるのが芸コマ。ハリケンジャーたちの存在は黒子ロボットが裏工作してて世間には秘密だからヒーローじゃなくて怪人と思われるのも納得の描写。
特撮あるある偽者ヒーロー。ヒーローの評判を貶めたり人々を騙すために登場し偽者だとすぐには気付かれないように立ち回ったりするものだけど、今作の場合は本物を罠に誘い出すためにわざと目立たせてる。そしてこの偽者は罠の第一段階に過ぎないんだから恐ろしい。


怒りの矢が作った結界のために偽者に全く歯が立たない地球忍者たち。皆を助けるためには対になる闇石の力で結界を破るしかない。まずこの状況を作り出すことで覚羅は前線に出ざるを得ない。
結界を破って偽者を倒すことは出来たが今度は偽者についていた首輪が本物に憑りつき体の自由を奪われマドーギに操られてしまう。
そして覚羅は心通わした仲間に襲われ自分を守るために仲間を攻撃しなくてはならない。
悲しい戦いに苦しめられる覚羅にサンダールがさらに追い打ち、かつて多くの人が散っていったのに今更彼らの事を気にするのかと、覚羅の心を見抜いて悲しみを煽る言葉。
封印を解くために覚羅を悲しませようと2重3重に張られた罠、あまりにも惨い。
覚羅を傷つけたくない忍者たちの悲痛な叫び、皆を傷つけてしまう覚羅の悲しみ、何度見てもこのシーンは滅茶苦茶辛い。
46話のおせち料理の事とか前回の交流の事とか、長らく人の営みから遠のいてた覚羅が現代で人の心と触れ合い仲間を得て温かい気持ちに包まれたのにそれが仇となるなんて辛すぎる。


マドーギの首の鈴を覚羅が破壊したことで術が解け形勢は逆転。
仲間を助けようと覚羅の必死の抵抗が活路を開いたがそれすらもサンダールの手の内。
マドーギを倒して気が緩んだ隙を狙い怒りの矢で覚羅から闇石を引き寄せる。ついに闇石、嘆きの弓のメダルはサンダールの手に渡ってしまった。
作戦が成功したサンダールは高笑い。覚羅と皆の気持ちを散々に弄び苦しめた末の高笑いだから滅茶苦茶に憎たらしい。池田さんの名演ですよこれは。
Cパートでサンダールは他人を一切信用しないため忍獣を配下にしてると紹介される。その配下すら、デザーギもマドーギも目的のための捨て石にしていた。
目的のためには自分以外の全てを利用し弄ぶ。Cパートの紹介まで含めサンダールの外道さがとことん表れた回でした。


闇石を失うことは覚羅の命が尽きるという事。
多くの命の最期を見てきた覚羅が仲間たちに看取られる。
誰もこんな別れは望んでいなかったけど、最期の瞬間に心許せる仲間たちに看取られたのは悲しい宿命を背負ってた覚羅にとってはせめてもの救いだった・・・と思いたい。
そうでも思わないと辛すぎるんですよ。何度見てもこの別れには涙が出る。
強い心と絆で戦ってきた忍者たちとそれを見守ってきた覚羅の思いが重なった前回、地球を守るための思いが繋がった最高の瞬間だったのに、その繋がりこそが悲劇を招くなんてあまりにも厳しすぎる展開。

そして次回からさらなる厳しい戦いが。最後の最後までこの番組は休ませてくれません。

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コメント

もう本当に絶望的な展開が続きますよね………覚羅は長く生きる過程で多くの犠牲を観てきたはずだし、シュリケンジャーへの冷徹な命令も宿命が関わってるからこそと思うと本当に悲しいですよね………遂に倒れてしまった場面も残酷でしたが、それでも短いながらヒーロー達と過ごして来た中で感じる物はあっただろうし、想いは間違いなく受け継がれていたと感じます。

デザーギを倒した場面なんてまさにそれだし、ある意味で覚羅が倒れた時こそ本当の意味での最終決戦が始まったのでしょう。そういう中でシュリケンジャーの心にも動きが観られる訳で………負けられない彼等の想いは見逃せないです。

投稿: アルター | 2020年9月26日 (土) 07時58分

コメント返信:アルターさん

覚羅が姿を現してからの数話、彼女の最期を知っていたので皆と言葉と思いを交わす度に切ない思いでした。
短い間でも確かに彼女の心に明るいものがあっただろうし、それがあったから超常的な「御前様」ではなく「覚羅」という一人の人間として最期を迎えられたのだと思います。
彼女の願いを受けて忍者たちは最後の戦いへ、刮目して見ねば。

投稿: んがよぺ | 2020年9月26日 (土) 19時49分

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