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2020年8月 9日 (日)

新ポケットモンスター第32話感想

32話「セレビィ 時を超えた約束」

脚本:米村正二
コンテ:樋口香里
演出:ウヱノ史博
作画監督:篠原隆

-新OP-

今回からOP曲「1・2・3」が新バージョンに変わりました。
曲は同じで歌い手が変わりアレンジが施されると当初からアナウンスはありましたが、前バージョンがすっかり気に入っていたので今更変えられてもなあと思っていました。
実際の曲を聞いて手のひら返し。新バージョンもカッコ良くて好き。
歌ってるのが西川貴教さんに鬼龍院翔さん。お二人の歌声がはたしてアニポケのOPに合うのだろうかとも思いましたが杞憂でした。
素晴らしい歌をありがとうございます。

映像も新しくなりサトシとゴウとポケモンたちが冒険に出るワクワク感が良く演出されてて素敵。
今後の展開を示唆する意味深な映像も。ガラルの冒険も本格的に進んでいくようで楽しみ。
そして!ついに!アローラの仲間たちにも再会できる!
映ったのは一瞬だったけど滅茶苦茶嬉しい!
登場するのはまだ先だと思うけどその時を心待ちにしています。


-家族旅行-

イクオとクルネと一緒に家族旅行に出かけるゴウ。急な予定を入れた、この日のために仕事を片付けたと言ってるのでゴウのために頑張った親心がうかがえる。
宿泊先に着くなりイクオとクルネは爆睡、過去のシーンでも同じように眠っていた。
昔も今も、普段からゴウにあまり構ってやれず申し訳なく思いなんとか家族団らんの時間を作ろうと奮闘してることがうかがえる。

ヒワダタウンで今度こそ楽しい思い出にしよう。
以前来た時はゆっくり出来なかったからと親心からのイクオとクルネの言葉だけど、苦い経験をしてるゴウにそれは厳しい。
移動の車内でずっと浮かない表情で、車窓からかつての自分の姿を見る演出が切なくて、のっけから心を抉られました。


-友達-

3年前ヒワダタウンに家族旅行に訪れたゴウ。爆睡する両親を尻目に1人で森の散策に出てそこで一人の少年と出会った。
タンバシティのトキオ。彼はセレビィを探していて、意気投合したゴウは一緒に探すことになった。
ミュウについての知識をひけらかすもののトキオもポケモンに詳しくてマウントをとるのに失敗。何でも聞いてくれと言いながらセレビィのことは知らなくて誤魔化したり。この見栄の張り方が幼いなあ。
トキオからセレビィの話を聞いたゴウは明るい未来も自分の手の中だと自信満々の宣言。未来は手の中というのは父に聞かされた曲の歌詞に由来するらしい、まあ子供ってカッコいい言葉をなんとなく真似しちゃうものだからね。
でも自信満々な性格は幼い頃から変わって無いことが改めてうかがえて良かった。

ゴウがミュウを見た事があるという話しもゴウの自信家な言葉も茶化さずに聞いてくれるトキオ、良い子じゃないか。
ゴウがトキオと探検する気になったのはセレビィへの興味はもちろんだけど、自分と同じようにポケモンに詳しく且つ自分の話をちゃんと聞いてくれる相手に出会えたというのが嬉しかったんじゃないかな。

一緒に森の奥へ進んで行くうちにあっという間に日が暮れて。お供にとコテージの管理人から借りたキマワリが太陽が無いと動けないとポケモンの習性が表れてたのが良かった。2人がその事にすぐ気づいて今日の探検はここまでと判断するのが、ポケモンに詳しい事が改めて表れてたのも良い。

夜空を眺めて宇宙と星にまつわるポケモンについて話が弾む。
ここの語りが2人がポケモン大好きで似た者同士だという事がよく分かって素敵。
ゴウもトキオも一緒にポケモンの事に夢中になれる良い友達に出会えたとお互いに思ったんじゃないかな。


-約束と再会-

森の探検中キマワリを借りるため一旦トキオと離れたゴウ。すぐ戻るからと約束しそれを果たした、約束は必ず守るんだと高らかに宣言。
トキオも約束は守ると返し、また明日も森で会おうと約束して別れたが。
次の日、雨の中で待ってたゴウの前にトキオは現れなかった。
1話で友達が欲しいわけじゃないと言っていたゴウがその言葉に反し素敵な友達を作ることができた、本当は凄く嬉しかったはず。なのにその友達に裏切られる悲しみを抱くことになるなんて。
こんな経験をしていれば3話でサトシと喧嘩になって突き放すような言葉を言ってたのも納得。


時は現代に戻り、思い出が残る森でポケモンゲットに励む・・・はずが。
かつてトキオと一緒に遭遇したポケモンをゲットする度に記憶がフラッシュバックし悲しい思いを蘇らせる。
昔はポケモンが現れるたびに驚いて逃げるしか無くて、今はトレーナーになって難なくポケモンをゲットできるから成長を感じて喜びに溢れてもいいはずなのに。
ポケモンゲットを古傷を抉る演出としているのが秀逸だったと思います。

かつては見つけられなかった祠に辿り着き、そこにはあの日の真実を記したトキオの手紙が残されていた。
トキオは約束を守ろうとしていたが風邪のために約束の場所へ行けなかった。後に祠を見つけてセレビィの力であの日に時を遡ろうとしたがそれも叶わなかったと。
意図せず約束を破ってしまったトキオの後悔ははかりしれない、彼もずっと苦しかったことがうかがえる。
約束は破った方も破られた方も苦しいんだ。ゴウが雨の中で佇むシーンもトキオが手紙を残すシーンも悲しくてたまらなかった。

悲しいすれ違いをした2人だったが、時を経て再会を果たすことが出来た。
セレビィに辿り着くために探していた祠、かつて一緒に見つけようと約束した場所で再会が叶ったのが泣ける。
きっとトキオは3年間に何度もこの場所を訪れて再会を願ってたんだろうと思う。話したいことが一杯あるという言葉にもその思いがうかがえる。
その言葉を受けたゴウの表情をハッキリは映さず台詞も無いのが良い演出。
2人が何を話したのか描かれなくてもきっと絆は再生されたと想像できるいい余韻です。


2人の再会を見届ける2匹のセレビィ。
てっきりセレビィの力で過去に遡り真実を知るベタな展開かと思ったんですが。
セレビィは2人が一緒に探検して友情を育むきっかけと再会の道しるべになるだけで直接は関わらなかったのが良かった。
簡単には見つからない幻のポケモンとしての格を落とさずドラマには関りがあるという構成が上手かった。
2匹いるのはもちろんゴウとトキオと重ねるためであり映画の宣伝も兼ねて片方は色違いということなんでしょうね。
この采配はお見事です。


友達との約束、再生される絆、米村さんらしいホンで、ぶっちゃけると先の展開が読めちゃったところはあるんですが。
それでも涙滲んじゃいましたよ。ゴウとトキオが再会出来て本当に良かった。

アニポケ史上初、番外編ではないのにサトシとピカチュウが出てこないという異例の回。
松本さんと大谷さんが兼ね役でも出演が無いとは驚き。
思い切った挑戦に拍手をおくりたいです。

本来だったら映画が公開されててそれに合わせてのセレビィにちなんだ話だったのに。
良い話だっただけに映画との連動が崩れちゃったのが本当にもったいない。
そこだけだ残念です。

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コメント

今回は情報量が沢山あったのでコメント長くなりそうです。まずはOPなんですが、実を言うと発表された時に変わるのは歌手だけで歌は変わらないというの聞いて微妙な気分でした。個人的には話進むにつれ歌その物が変わる方が気持ちの引き締まり具合強いと思うから歌手だけ変わってもあまり良い感じでは無かったのですが………実際に聞くと良い意味で裏切られました。前回がホップさを全面に出したなら今回のは熱いくてカッコいい、そんな感想を抱かずにいられなかったです!。歌詞が同じにも関わらず別の歌を聞いてる気分になり、これなら今後も期待出来ますね。

映像はサトシのルカリオとゴウのエースバーン等今後の事を思わせる物多かったし、何よりアローラの皆がいたのが嬉しかったです。現在までアローラの話やらなかったのでアローラリーグでのモクローやグズマ、サトシ優勝の事で評価がなんかなったからかなと思ってしまう事あったけど杞憂でした。やっぱりスタッフがアローラの事も大事にしてくれていて良かったです。

今回の内容ですが確かに展開読めたところはあったけど、そこはゴウの心情を上手いこと描写した演出とかストーリー運びで補われていた感じですね。1話の後からもミュウについて調べてて一直線だったし森の中で探していたら同じように幻のポケモンのセレビィを探していたトキオと意気投合してあれこれ語り合ってたのが楽しそうでしたね。ポケモンについて知識あるとは言っても既に相手がポケモンについて知識を持ってる事に慌てたり父親が聞いてた曲からフレーズを拝借してたりして恥ずかしがるのも子供らしさ出てるというか。夜にポケモンについて話し合う場面も楽しそうだったし。

後、やっぱり今回でゴウの性格の根幹に触れてましたね。なんというかポケモンの事で話し合ってたのは勿論、自分はミュウ探してるけど意気投合したのもあってミュウ探すための道具でセレビィについて調べる、キマワリを連れてくるのに時間かかりすぎて謝る等結構認めた相手に対して親身になるとこもあったように思いますね。トキオが寒がってるの観て一旦帰る事にしたり、別れる時にまた一緒にセレビィを探そう、友達だよ約束だよと言われた際、知識がありすぎて友達作りにくかったゴウにとって凄く嬉しい言葉だったんじゃないでしょうか。だから態々寒くならないようにシチュー持ってきて待ってあげるのも凄く良い子だなと思うし。でも待っても中々来なくて思わずバカヤローと叫んでしまった事から短い時間でどれだけ友情を感じていたのか伝わりました。本当にセレビィを一緒に探してる時楽しそうだったし。

そして現在ですよ。以前と違ってトレーナーであるため昔の事忘れてゲットに勤しむところで過去に自分達を襲ったクヌギダマやアリアドス(同一個体だったら面白そう)を観て動揺してた事からやっぱり引っ掛かっていたのではと思いますね。

歩いて行く内にとうとう祠にたどり着いたゴウですが、トレーナーとして成長したのもあるんだろうけど本当にそれだけなんですかね?祠にあった手紙の内容はやっぱりというかゴウへの謝罪の文が。熱が出て会いに行けず、治った時にはもう会えなかったというすれ違いが本当にキツイ。それでもトキオも祠にたどり着いた際短い中でゴウが見せた知識や行動力を信じて手紙を刺してましたし、それを読んでる時のゴウもやっぱり本当は彼を許したかったんじゃないですかね。その想いがセレビィに届いたかは知らないけど、後ろを振り向くとかつての友達がそこにいて………恐らくウツギ博士から貰ったのかチコリータ連れてたの見るにトレーナーになればセレビィに近づけると一歩踏み出したのが考えられたし、手始めに祠についたらゴウがいて驚く訳だけど話したい事があるとトキオが言った際にゴウの表情がハッキリ映らなかったのも印象的。なんていうかこんな余韻残すような終わり方も良いです。

なんか途中から今回の内容書いてるだけになって失礼。でもゴウの心情とか友達に対する考え方とかこれまでを振り返って観た上で今回の内容考えると腑に落ちる物あったし、特に3話でサトシと衝突してロケット団ふっ飛ばした後で色々思うとこあったのか友達になりたいって言った時何を思ってたんでしょうか。サトシの真っ直ぐな姿を観てかつての自分を思い出していたのかもしれないですね。

とにかく今回は最終的にトキオと再会するんだろうなと思ってたけど、それでも感動出来たのはゴウの、こういう子供のリアルな心情を表すストーリー運びや演出が強烈だったからだと思いますね。ポケモンが子供向けなのって今回のように子供の心に寄り添った話作りをしてるからだと思うんですよ。今回のようなすれ違いは割と現実でもありそうだし、もし現実でも似たような想いした子供いたなら今回の内容が前に進む助けになってほしいと思いましたね。サンムーンにも言えてるけど、やっぱり冨安総監督はこういう子供の心に寄り添ったストーリーを作るの上手いですよね。

とにかくゴウとトキオが再会出来て良かったです。

投稿: アルター | 2020年8月10日 (月) 11時19分

コメント返信:アルターさん

OPは新しい試みでしたが上手くハマってましたね。大御所の歌手が歌ってるというところも大きいですが、映像の演出がアレンジされた曲に上手くマッチしてより盛り上げるのに成功してたと思います。

ゴウとトキオのすれ違いはベタと言えばベタ。でもベタだからこそメインターゲットである子供たちには刺さるだろうし、大人の視聴者の中にもかつてこういう経験をしたことがあると心を揺さぶられた人もいるんじゃないかと思います。
ゴウがトキオを気遣う描写も良かったですね。ポケモンに詳しいからというだけじゃなくトキオを心から友達だと思ってることが表われてました。
その積み重ねが丁寧だからこそ裏切られたと心の傷を抱えてしまうのが辛いし、時を経て真相を知って再会する結末も涙を誘います。
心をしっかり見せているんですよ。気の合う友達に出会えた喜びも裏切られたと思い傷つく悲しみも本当は再会してまた友達に戻りたいという思いも、演出やキャストの名演技で思いを描くからこそベタでも目を見張るし良い話だったと思えました。

3話のゴウの発言は当初から気になっていつかその意味も明らかになると思ってましたがようやく、といったところ。
サトシと友達になれたことはゴウにとって救いだったと思うし、サトシと友達になったことでもう一度友情を信じたい思いが芽生えてたからこそ今回トキオとの再会が巡ってきたんじゃないかなと思います。
セレビィはときわたりの力は使っていませんが、2人の思いを知って静かに再会を導いてくれたんじゃないかなと思います。祠に辿り着けたのも無意識に導かれたんじゃないかと。
そんな想像の余韻があるのも今回の話が良く出来てるからだと思っています。

投稿: んがよぺ | 2020年8月12日 (水) 12時34分

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