« ニチアサ感想・2020/05/31 | トップページ | アニポケ感想EX:ベストウイッシュ33話 »

2020年5月31日 (日)

ゴーカイジャー感想記:13話と14話

毎週日曜日に東映特撮YouTube Officialで海賊戦隊ゴーカイジャーが配信中。
今週分の感想です。

第13話「道を教えて」
2011年5月15日放送
監督:坂本太郎
脚本:香村純子

下町を散策中のアイムに男が声をかけて道を教えて欲しいと尋ねる。だがその男・梨田は身代金目的でアイムを誘拐した。
しかしアイムは脅しに使った拳銃が偽物と見抜き華麗な身のこなしで逆に梨田を黙らせてしまう。
この身のこなし、7話でジャンに教わった体術が活かされたのかなと脳内補完。あの回も香村脚本だし。

借金を背負い止むに止まれぬ行いだったと梨田の事情を知ったアイムがお金を工面しようと仲間に連絡を取るが、それが仲間たちを誤解させ誘拐犯を許さないという怒りを生んでしまう。
さらにザンギャックのザッガイが猛毒を発生させるプアゾールを手に入れるため梨田を狙う。
梨田が偶々プアゾールを拾っていたために追われることになりアイムは梨田を守るために共に逃げ、それがさらなる誤解を生みゴーカイジャーの4人はアイムを攫ったのはザンギャックだと思い込みさらに怒りを滾らせる。
誘拐はされたけど梨田を助けたいという親切心でお金を用意しようとした・・・はずなのにアイムの言葉足らず、というかお嬢様ゆえに感覚がズレてたために勘違いが連鎖しどんどんおかしな方向へ、この展開が面白い。

ザンギャックが誘拐犯だと思い込んでる4人のアクションが荒々しい。
11・12話と海賊戦隊の絆を改めて感じたばかりだから、仲間が攫われたとなれば荒々しい戦いになるのも当然。
変身前も変身後も怒りが表れたアクションが見応えありました。特に変身前は、坂本浩一監督に鍛えられたこともあって皆良い動きしてましたね。

誘拐犯というあらぬ疑いをかけられて困惑するザッガイ。侵略者、悪者とはいえ身に覚えのないことで責められオロオロする姿にはつい笑ってしまう。
で、アイムに訂正を求めてもとぼけられてしまい結局ゴーカイジャーに倒される。
勘違いで倒される怪人というのも珍しい。
アイムも訂正をせずにこじれたこの状況を利用してしまうのが小悪魔というか。一応ザッガイを倒した時に謝ってはいたけどね。
でもザッガイを倒して結果的にザンギャックの作戦を潰し地球を守ってるんだよね。
勘違いの連鎖でドタバタしたのにヒーローとしての役目は果たしている、凄いなこの展開。


不運が続き嘆く梨田をあなたは幸運だとアイムが諭す。
王女として何も出来ず自分の星を失った過去を語り、プアゾールを拾った事で地球は守られてるし生きていれば新しい道が見つかる、だからあなたは幸運だと。
重い過去を背負ってるだけに生きているだけで希望はあるというのは説得力がある。でも一方で、王女と一市民ではそもそも背負うものも失うものの大きさも違うのに、この言葉だけだと私の不幸に比べればあなたはまだマシというアイムの独りよがりに聞こえてしまうようにも思います。
けれども梨田は新たな道を探すことを選び希望を持つことにした。それはアイムが海賊という新たな道で懸命に戦ってる姿を見たから。
何も出来なかった王女が新たな道を進んでいる、さっきの言葉が綺麗ごとじゃなく身を持ってそれを現実にしているからこそ梨田はアイムが教えてくれたことを自分もやってみようと思えた。
辛い過去から立ち上がったアイムだからこそ言える言葉を独りよがりに終わらせず説得力を持たせる行動を見せ一人の人間に希望を抱かせる、海賊になった今のアイムだからこそ出来る人助けを描いているのが素晴らしい。

誘拐目的で道を教えてと嘘をついた梨田が人として歩むべき正しい道を教えられて、アイムは最初も最後も梨田に道を教えただけ。
道を教えることから始まり道を教えて終わる、サブタイトルと合わせて素晴らしい話でした。
ゴーカイジャーの中ではレジェンド回を除くと一番好きですこの話。


第14話「いまも交通安全」
2011年5月22日放送
監督:坂本太郎
脚本:浦沢義雄

スーパー戦隊の異端児たる激走戦隊カーレンジャーからレッドレーサー・陣内恭介が登場するレジェンド回。脚本は本家本元のカーレンジャーと同じく浦沢義雄さん。
カオスです。ただただ?が浮かぶカオスな話です。

前回ザッガイが恭介と接触していたことが分かり、その映像を見たインサーンが恭介に一目ぼれ。
恭介を生け捕りにしろと命令を受けたジェラシットがインサーンのためならと奔走するが恭介への嫉妬で大暴れ。
インサーンは恭介を無理やり自分の物にしようとキスを迫るが恭介は彼女を騙してキスを拒む。
状況が分からないワルズ・ギルがとりあえずジェラシットを巨大化させ、巨大ジェラシットにもっとしっかり思いを伝えろと恭介がアドバイスしたことで巨大ジェラシットとインサーンがひたすら互いへの愛を叫ぶ。
・・・・駄目だ、何なんだこれは、三角関係の話のはずなんだが理解が追いつかない。

主役であるはずのゴーカイジャーはというと。
ナビィの予知に従い交通安全を学んでいたら恭介に遭遇、芝居を通して交通安全を教えているという彼の劇団に勧誘されるが断って逃げ出す。
逃げきれず恭介に捕まり、彼を巡る三角関係に巻き込まれ成り行きでジェラシットと戦う事に。
結局恭介の芝居に参加させられて五色の信号機という謎の役を演じることになり、最後はヤケクソでカーレンジャーの名乗りを披露。
大いなる力は手に入ったが、ナビィ曰く役に立たない大いなる力とバッサリ。
・・・・ナニコレ。
良いとこ無し、というかただ珍事に巻き込まれ振り回されてるだけじゃないか。
これまでのレジェンド回はあくまで主役はゴーカイジャーで先輩たちの胸を借りる形だったのに、これはゴーカイジャーが蚊帳の外、関わりたくないけど渋々協力してるというのが可笑しすぎる。

巨大ジェラシットはゴーカイジャーにやられてあえなく爆散・・・してなくて生き残ってたのにビックリ。
かと思えば、やっぱり根性が無いとさっきまでの熱が冷めたインサーンが粗大ごみとして捨ててくださいと酷い言葉。
それを聞いたワルズ・ギルが眩暈を起こす、今回ばかりは同情するよ。

元ヒーローなのハカセを盾にしたりインサーンのキスを拒むために騙し討ちをする恭介。
回想シーンで桜の木の下で学生服を着ているジェラシットとインサーン。
ターボレンジャーへゴーカイチェンジ・・・はカーレンジャーと同じ車の戦隊で間違えたというギャグのフリに使われただけ。
カーレンジャーにチェンジしてトドメの攻撃・・・は一輪車や自転車等に乗って突撃、そんな技本家に無いんですけど。
巨大ジェラシットとインサーンが愛を叫んでる間ただただ呆然とするゴーカイジャーとワルズ・ギル。
・・・・駄目だ書き出していたらキリが無い、本当変な絵ばかりで笑うなというのが無理な話。
放送当時も?ばかり浮かびつつゲラゲラ笑ったけど改めて視聴してもそれは変わりませんでした。
本当何なのこれ。

恭介の一人称は「私」では無いし、彼の夢は理想の車を作りそれを運転することで本来の職業はテストドライバー、交通安全を熱心に教えていたのはカーレンジャーよりは彼らの仲間のシグナルマンの方だったし、本家のカーレンジャーと色々食い違ってるおかしい話。
なんですが、サブタイトルは本家の最終回を彷彿させるしコーヒー牛乳の登場にはニヤリとするし恭介が敵女幹部に惚れられるのはゾンネットとの関係を思い起こすし一応本家の踏襲もあり。
そして何より浦沢義雄の脚本だからしょうがない、カーレンジャーのレジェンド回はこれでいいやって思えちゃう。
というか浦沢さんには勝てねえわ、これだけ変な事をされたらもう参りましたって言うしかないわ。


13話はサブタイトルの意味が最後に回収される綺麗に纏まった話。からの、終始カオスだった14話。
脚本もそうだけど演出もこの振れ幅の大きさは凄いわ。これをこなせる坂本監督の手腕に脱帽します。
不思議コメディシリーズや本家カーレンジャーでも浦沢さんと組んでる坂本さんだから勝手知ったるところですが。
それにしたって本家カーレンジャー以上にカオスな14話を良く演出出来たなとただただ驚いています。
ちょうど本家カーレンジャーも配信中でそちらも並行して見てるんですが、14話を見た後だと本家はまだ真面目だったんだなと思えちゃう。
あれぇ?カーレンジャーって大概変な話しばかりで戦隊シリーズの異端児だったはずなのになあ、それが真面目に見えてくるってどういうことだ?

・・・ハッ
13話が好きだと書いたのに結局カーレンジャーの話ばかりになってしまってる。
良い話なんですよ13話。香村さんのロジックの組み方が本当に上手くて感心したしヒーローが人助けをする人情話としても好きだし。
香村さんにはゴセイジャーから注目しててこの13話を見てこの方はもっと伸びると思って、事実後にジュウオウジャーとルパパトを手がけられるし。
良い話を見られたと満足し新しい才能に期待を抱いたという点でも印象強く記憶に残った話なんですよ。
・・・それを霞ませてしまうカーレンジャー、いや浦沢義雄のパワーが強すぎるんですよ。

この13・14話の振り幅の大きさはとんでもないなと再認識。
これにOKを出した当時の関係各位に頭が下がります。
改めてゴーカイジャーって凄い番組だったんだと思います。

|

« ニチアサ感想・2020/05/31 | トップページ | アニポケ感想EX:ベストウイッシュ33話 »

特撮」カテゴリの記事

コメント

今回の文章量を観てんがよぺさんがどれだけこの2話を楽しんだのか凄く伝わりました。それに比例してこちらのコメントが薄くなるかもしれないのはすいませんと思いつつ書かせてもらいますけど、アイムが何も出来なかったからこそ今回の一件で海賊になってから新たな道を見つけ出す事が出来たのは本当に良かったと思います。そうして目的を同じくしている者達だからこそ皆の荒々しい戦い方もそれだけ仲間を大事にしているんだなと思えて印象深く思えました。

一方の14話ですが・・・・・・ある意味ではカーレンジャーって戦隊の中でも屈指の異色作だと思うんですよね。リアルタイムで初めて見た戦隊はゴーゴーファイブでしてそれ以前は全く見た事なかったのでカーレンジャー観た時はあまりの馬鹿馬鹿しさというか敵組織のお笑い芸人にしか思えない姿が衝撃的でしたよ・・・巨大化も芋長という人が作った芋羊羹を食べるって・・・多分歴代で一番原理不明の巨大化方法だったと思います。ラスボス戦で重要な役割も果たしてましたし・・・・肝心の内容もサブタイトルは本家最終回を意識してたり、恭介はなんか恋愛の助言してるし、インサーンは敵に惚れるし回想でなんか学生服着てるし、ワルズ・ギル達は彼らのバカ騒ぎを無言で黙って観た挙句状況に耐えきれなくなってジェラシットを巨大化させたりするなどやりたい放題でしたね。

時間経ってニンニンジャーでは浦沢さんの弟子である下山さんがメインライターやってるのも感慨深いというか・・・・しかしながらまともに観てないんですよね。ちょっと聞きたいのですが、この作品もやっぱりふざけているんですか?それと今回そちらが楽しんだ事を考慮して表現抑えてコメントしますけど、やっぱりいつか見たいと思う一方でレッドの活舌がどうとか失敗したからジュウオウジャーでまともな役者を呼んだとか観たのですが、ニンニンジャーを観る時はあまり心配しなくていいですか?ニンニンジャーは失敗ではないですよね?何度も言ってるけどドライブ以降の平成ライダーも楽しんで視聴したいと思っていて。

これで最後にしますが、来週になってとうとうアニポケが再開しますが、今日まで待ってよかったです。ドラマもいくつか撮影再開したそうだし、ニチアサも気を付けつつ頑張ってもらいたいですね。

投稿: アルター | 2020年5月31日 (日) 15時04分

コメント返信:アルターさん

返信遅れてすみません。いつもコメントありがとうございます。

普段おしとやかなアイムですが、ただ世間ずれしたお嬢様では無いこと、彼女自身の強さと信念が表れてたのが良かったです。
こんな素敵な仲間がいるんだから助けるために皆が必死になるのも納得だし仲間を思う心が表れてたのも素敵でした。

カーレンジャーは何もかもが衝撃的で毎回えええ!?と驚かずにはいられないですよ。
それを上回る今回の仰天エピソード、どういう発想をすれば諸々のシュールな絵を撮れるのか、本当に作り手の才能に頭が下がります。

ニンニンジャーもふざけたことをやってる作品ですがそれは意図的な構成です。
大真面目にふざけたことをやってるのを楽しむ作品だと思っていますが合わない人には合わないノリだとも思っています。
キャストの活舌に難ありなのはその通りですが、話が進むにつれ熱の籠った芝居も見られるようになって自分はそんなに気にしてませんでした。
レッドがある話で凄く良い表情を見せるなと思った瞬間があって、活舌がどう言われようと光る才能があると思えたので、活舌をネタに弄ってる人たちには全く共感は覚えなかったです。
延々とサン&ムーンを叩いてる人たちと同じ、相手にする必要無し。
時間と心の余裕が出来た時に見て頂ければと思います。

投稿: んがよぺ | 2020年6月 5日 (金) 08時15分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ニチアサ感想・2020/05/31 | トップページ | アニポケ感想EX:ベストウイッシュ33話 »