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2019年9月 5日 (木)

アニポケSM感想:無敗の帝王グズマ!

アニポケの次回作のタイトルが発表されて、いよいよサン&ムーンの終わりが近づいてきたことが寂しい今日この頃です。
その発表の日に放送されたのが、グズマの新たな一歩を描く話というのが運命的な巡り合わせに思えます。

137話
「無敗の帝王グズマ!」
脚本:面出明美
コンテ:浅田裕二
演出:浅田裕二
作画監督:岩根雅明 志村泉

-諦めない心-

落ち着きを取り戻したグズマは執拗な攻めで確実にニャヒートを仕留めにくる。
続いてサトシが選んだのは相棒のピカチュウ。グズマは一度勝っている相手だからやるだけ無駄だと、どうやっても勝てない相手もいるんだと圧をかけるが、やってみなくちゃ分からないとサトシは立ち向かってくる。

ニャヒートは毒を受けても最後までグソクムシャに食らいつきピカチュウはグソクムシャの装甲に攻撃を防がれても隙をついて足元を狙うなど諦めないサトシの心に応えて奮闘する。
相手がどんなに強くても、いや強いからこそ諦めずに全力で戦い抜く。
これこそサトシの強さ、カッコいい。

グズマがサトシを追い詰めるほどに諦めない心が表れて、その心こそ今のグズマに必要なものなのだから皮肉です。


-無敗の秘密-

何故グズマが無敗の帝王なのか。プルメリのモノローグで語られるのは勝てる勝負しかしてこなかったから。
グズマの回想ではククイ博士に一度も勝てなかったことも明かされる。
前回描かれた準優勝のトロフィーの山の光景が改めて重く圧し掛かります。
負ける悔しさ、1番になれない悔しさを嫌と言うほど味わってきたから勝てる勝負しかしてこなかったのか。
初登場の115話でククイ博士を挑発する言動をしながら彼とバトルをすることは避けてサトシを相手にしたこと、ククイ博士に逃げるのかと図星をつかれたこと、全て合点がいく。

無敗の帝王となったグズマはスカル団にとってはヒーローであり彼らのためにもますます負けるわけにはいかなくなった。
無敗の帝王はまやかしの称号かもしれないけどそれでも落ちぶれた者たちにとっては希望。
敗北へのコンプレックスと周囲からの期待に応えるため負けそうなら逃げることが当たり前になっていたんだ。

前回の動揺もこれで納得。負けることは彼のアイデンティティを揺るがすことだし想定外の事態で負ける可能性がチラつけば落ち着いてはいられないのは当然だ。
サトシにやるだけ無駄と諦めさせようとする言動は自分の経験からくる言葉でもあり諦めてくれれば自分が負けることは無いという逃げの姿勢でもあったんだと思います。


-もう逃げない-

負けるくらいなら会場を滅茶苦茶にしてしまえ。グズマが最悪の手段をとろうかと脳裏を過ったその時、サトシとピカチュウが放ったZワザをグソクムシャは逃げずに受け止めた。
115話では鋼のZワザを受け流したけど今度は逃げずに受け切った。もう逃げないという強い意志の表れにグズマの心にも込み上げるものが。
逃げ続けてきたこれまでの自分の光景が駆け巡りそして彼は叫ぶ、何やってるんだグズマと。
原作ゲームでバトルに負けた自分の不甲斐なさを叫ぶ印象的な台詞でしたが、アニメでは自分の殻を破り前に進むための叫びになった。素晴らしいアレンジです。

俺たちは勝つ。逃げないグズマとグソクムシャのバトルはこれまでとは違う気迫が表れててカッコよく、そして感動的です。
ここでBGMに「心のノート」がかかるのが意外であり、不思議とマッチしているのが凄い。
”ぼくももういかなきゃ 探し続けた未来へ”
新たな旅立ちも歌っているこの曲が逃げないと決めたグズマの前進を歌っているようでさらに感動的です。


-次の一歩へ-

激闘の末グズマは負けてしまうが彼を笑うものなどいない。
観客からは健闘を称える拍手が送られ-ハラから拍手が始まったのが良い-ククイ博士は次のリーグで待ってると彼がもう逃げない男だと分かっているのが良い。
そしてスカル団の皆は無敗伝説が崩れてもグズマに幻滅するどころか熱いバトルに心動かされ彼を益々慕うようになった。
スカル団も次の一歩に進もうと話すプルメリはこれまで見せた事のない笑顔でグズマも良い笑顔を見せる。
皆がグズマを認めてくれている、優しい世界に泣けてきます。

スカル団を解散ではなく次の一歩に進むとしているのが良い。
スカル団は逃げ続けてきたことで出来た居場所だけど、団員たちにとっては希望でありグズマを慕ってる気持ちは嘘じゃない。
逃げてた時間も無駄じゃないと、これまでのグズマも肯定しているように思えました。


-サトシだからこそ-

グズマを変えたのはサトシが全力でバトルに応じ諦めない心を見せたからなのは言うまでもなく。
ハラやククイ博士が相手ではこうはいかなかったと思います。グズマとの遺恨があり人を導く立場にある2人ではグズマに言葉をかけても説教臭く聞こえるだろうし、純粋にバトルに応じて交流をはかるのは難しかったと思います。
サトシはリーグを壊すという言動に怒りを覚えたこともあるけどバトル中はただ全力を出して応じる。Zワザを耐えたグソクムシャに素直に褒めてるところにもバトルを楽しむ純粋さが表れています。
結局サトシはグズマのコンプレックスもククイ博士との間に何があったか詳細を知ることもなかったけど却ってそれが良かったんでしょう。
相手を凄いポケモンとポケモントレーナーと認めて全力でバトルする。言葉で語るよりバトルでその真っすぐな心を表せるサトシだからこそグズマを変え、そして彼の心に寄り添えなかったハラとククイ博士にとっても救いだったのだと思います。

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コメント

始まる直前まで不安な気持ちを抱えつつ観ましたけど…正直心配は杞憂でした。前回の展開は別に解釈違いも改悪もしてなかったのが一連の流れでわかったのが良かったです。

今回印象に残ったのはグソクムシャがZワザから逃げなかった場面ですね。グズマとは回想の頃から近くにいましたし、グソクムシャ自体グズマの象徴のようなところありますしね。彼の敗北への恐怖を当時から一緒に味わっていたのは理解出来るし、彼をずっと近くで見ていたから前回怒鳴られても決して彼を見捨てずZワザに耐えきった姿は本当に感動しました。

そこからのバトルは彼らの本気を凄く感じさせてもらいましたし、結果的に敗北しても取り乱したりせずグズマが無言でグソクムシャを立たせる場面はセリフが無くても彼らの絆を感じましたね。

サトシ達を初めとするクラスメイトもグズマの過去を知らなくて良かった気がします。

グズマの戦いかたを皆が非難していた場面に関して、グズマのように自分の内面に拘っている人を救うのは困難という話を聞いたのですが、今回の展開を考えた上で今にして思い返すと、下手に彼に対して同情させたくなかったのかもしれません。

こう言ってはあれですが、サトシ達はリーグに優勝するために来たのであって彼らと対話するために来た訳ではないです。故に彼らの過去を知って変にグダグダになるよりは、あくまでも身内の問題は身内で解決すべきだと考えて今回のような展開にスタッフはしたのかもしれないです。

ニャビーとムーランドの一件にしろリーリエ達家族にしろサトシはあくまでも傍観者であるかきっかけを与えているだけに過ぎず直接的に何かをする事はありませんでしたし、巷でサトシとグズマの因縁が薄いと言う人もいましたが、サトシは先程も書いたように目的はあくまでリーグ優勝でしたしグズマもサトシにククイ博士を重ねてるに過ぎないのでここで変に因縁をつけるのも却って事態をややこしくしていた気がします。

色々書きましたけど、グズマが救われて良かったです。そんな彼が救われるきっかけだったのが彼を慕うスカル団メンバーやずっと近くで彼を見守っていたグソクムシャだったというのも優しい気持ちになれますし、次にリーグに来るなら破壊だのなんだのといった物騒な物では無く、希望に満ちた何かを持って出場してほしいですね。

投稿: アルター | 2019年9月 5日 (木) 12時52分

ぼくの地域ではまだですが、これでサトシは連続で決勝戦ということですね。
今度こそ、念願のリーグ優勝なるか!ですね!
原作ゲームでのラストのグズマ戦後は特に印象的でしたので、早くみたい!ネット記事などではグズマの原作ゲームでのセリフを言ってほしいという記事を読み、あらためて、スカル団てロケット団のムサシ、コジロウ、ニャースのようにどこか憎めなく、愛着もてる悪役だなと感じました。

アローラリーグ編絶賛開催中ということで、久しぶりに過去のDP編の話やシンオウリーグ編を観ました!

サトシて、本当いつもどんな時でもまっすぐでポケモンを信じポケモンと供に全力でバトルや行動をして、それがシンジを変え成長させ、サトシ自身も成長して、本当サトシて沢山の人を救ってるといか、その人の心を動かしてますよね!今回のアローラリーグ編でもシンジとの出会いで得たことも今に繋げてるんだなと感じています。

新しい新シリーズも決定しましたね!

タイトルロゴがここ2作の劇場版のロゴと一緒で、みんなの物語のような感覚になるのかなと絶賛妄想中ですf(^_^)
各キャラクターのストーリーはありますが、DP編のひかり以外は基本的にはベースとしてはサトシの物語だと思うので、もしかしたら次作ではサトシの物語もありつつ、過去に登場したキャラクターなどの物語を描いていきながらサトシの物語も描くのかなと想ったり。

ある意味こういった形での新シリーズということで、どんなシリーズになるかわかりませんが、今までよりはしばりが少なく、チャンピオンズリーグ編とかサトシのひとつの夢であるチャンピオンに向かって話を進めやすくなるのかなと

シンオウリーグ編のシンジ戦後のシロナのセリフでいつか彼らはチャンピオンズリーグに勝ち上がってくる、そのときを楽しみにしているわというセリフがありますが、あれから10年f(^_^)

そういったところも楽しみに新シリーズの詳細発表があるまで見守って、新シリーズがはじまれば楽しみたいと想っています!
 

投稿: リザードン大好き! | 2019年9月 5日 (木) 22時02分

コメント返信


>アルターさん

心配が杞憂に終わってよかったです。不安を覚えるのも仕方ないことですがこうして払拭されることもあるから物語はちゃんと見てみないと分からないし面白いんです。

長年の相棒であるグソクムシャが逃げなかったらグズマも逃げるのをやめるという流れが素敵でした。ポケモンとトレーナーは一心同体です。

サトシを始め子供たちにグズマの深い事情の触れさせなかったのは仰るように対話のためにリーグに参加したわけじゃないからですね。
みんなに楽しんでもらうというのがアローラリーグのそもそもの理念ですし、同情や対話でグズマを説き伏せるような展開にしたら楽しさとは遠くなっちゃいますからね。

逃げずに全力で戦うことを知ったグズマがこれからどうなるか。彼のその後に最終回までに少しでも触れてくれると嬉しいです。


>リザードン大好き!さん

DPでシンジとは何度もぶつかった末に互いを認め合うドラマが素晴らしかったです。
あれ以来サトシは異なる考えを持つ人とも向き合えるようになったと思いますし、アローラでの活躍もその経験があってこそなんだと思っています。

新シリーズが映画と同じロゴなので映画の時間軸のパラレルワールドなのでは?という予想も見かけますね。
いよいよチャンピオンズリーグに挑戦する時、それもありかもしれませんね。
何にしても続報待ち、新シリーズが楽しみです。

投稿: んがよぺ | 2019年9月 7日 (土) 22時52分

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