アニポケSM感想:ルガルガン決戦! サトシVSグラジオ!!
105話
「ルガルガン決戦! サトシVSグラジオ!!」
脚本:冨岡淳広
コンテ:関野昌弘
演出:たかたまさひろ
作画監督:岡昭彦
-みんな夢半ば-
特訓を続けるカキやマーマネ、スイレンはイアを待っててマオは料理の研究とそれぞれにやりたいことが短いながらも描かれてるのが良いです。
サトシはハプウとの再戦を望み彼女の家に押しかけて・・・え?
いやその通りなんだけど押しかけるなんてやや乱暴な言葉がナレーションでハッキリ言われたのがちょっと意外でした。
当のハプウは彼岸の遺跡でカプ・レヒレに祈っていた。
死者に合わせてくれるという守り神の力で祖父に会い自分に何が足りないのか教えを乞いたいという願いがあるようで。
ポケモンスクールの生徒たちに叶えたい目標があるようにハプウにも叶えたいことがある。
元しまキングの孫という特別な生い立ちでも夢半ばの子であるのは他の子たちと変わらない。
それぞれがどう目的や願いを叶えていくのか、それがポニ島編のテーマになるのかな。
-グラジオの思い-
ポケモン観察をしていたリーリエは特訓中のグラジオと再会。
グラジオも大試練を受けに来たのともう一つ、カプ・レヒレの力で亡くなった父に会うのが目的だという。
リーリエとグラジオの父はウルトラホールの実験中に亡くなったという。
リーリエには父との思い出が無いがグラジオは頭をなでて貰ったほんの小さな思い出があってその温もりを忘れられない。
父への思いを語るグラジオと静かにそれを聞くリーリエ、ここは切ないシーンでした。
切ないけどグラジオが思いを正直に打ち明けられるのは良かった。
リーリエがトラウマを克服する以前は忘れていた記憶が蘇るのを恐れて彼女に会っても何も話そうとしなかったのに今は腹を割って話が出来るのだから。
トラウマを克服しルザミーネとのわだかまりが解けた今のリーリエなら何を話しても大丈夫だという信頼がうかがえます。リーリエがバトルの相手を申し出てそれを快諾したのもリーリエを信じてる表われですね。
グラジオはずっと父への思いを抱えてて、でもリーリエを守るためにその思いをずっと心の奥にしまってて、問題が解決した今ようやく自分の思いのために動けるようになったんだと考えます。
そう考えると改めてリーリエのトラウマ克服とルザミーネ救出のドラマはこの一家にとって大きな前進だったんだなと思います。
-サトシの影響-
グラジオとリーリエが大事な話をしてるところへバンバドロに蹴っ飛ばされたサトシが空から降ってくるというシュールな光景が。
空気読まないねえ。いやシリアス過ぎないように状況を変えたという点では空気読んでるのか?
サトシとグラジオでバトルをすることになって、自分からバトルの提案をしたグラジオが生き生きしてて再会を心底喜んでるように見えます。
グラジオもカプ・レヒレに大試練を受けさせてもらうというサトシと同じことを考えてたりバトルでもサトシがやりそうな戦い方だったり、大分サトシに影響を受けてることがうかがえます。
グラジオが生き生きとしていられるのは、前述した父への思いを明かせたのも、サトシの影響で自分の思いに真っすぐに向き合えるようになったからのなのかなと考えたり。
自分を変えてくれた良きライバルがまたバトルに応じてくれるんだからそりゃ嬉しいだろうなと。
-バトルは楽しいもの-
サトシがカプ・レヒレに大試練を受けさせてもらうつもりだと知って怒るハプウ。
バンバドロがサニーゴの枝を踏んで困ってるところを助けて貰ってその礼をしたいと言ったばかりなのにこの態度の変わりよう。
リーリエとの挨拶を見ても礼節はわきまえてる子なのは間違いないけど、ことバトルと大試練になると頭が固いようで。
これもしまキングの孫で大人ばかりとバトルをしてきたという生い立ち故なのだとうかがえます。
サトシとグラジオはまよなかとたそがれのルガルガン同士のバトルを始める。
かつては暴走した たそがれルガルガンはすっかり弱点を克服し素早さを活かした戦いを見せて、その成果にグラジオは嬉しそうで。
まよなかルガルガンはカウンターを主体にして戦いZワザにも耐えて見せる驚異の粘り強さを見せる。
結果はグラジオとまよなかルガルガンの勝利となったが、サトシもグラジオも互いの強さと成長に驚きと喜びを味わいとても充実したバトルが出来ていた。
2人ともいい笑顔てとても楽しそう。
それを見てたハプウは自分が知ってるバトルとは違うと自分が知らない光景に戸惑いを隠せない。
ハプウにとってはバトルは真剣で厳粛なものという認識だったんでしょう。
サトシもグラジオも真剣にバトルに臨んではいるけど、それ以上に楽しんで互いの健闘を称え合う思いがある。
バトルは自由で楽しい、それがサトシやグラジオがやってるバトルでハプウの考えてるものとは全然違っていたんでしょう。
ハプウが祈っても姿を見せなかったカプ・レヒレが、サトシとグラジオのバトルを見届けるかのように通りすがっていった。
2人の健闘を称えてくれてるのか、あるいはバトルを楽しむ心に惹かれて現れたのか。
固い考えを持つハプウの祈りには応えなかったということは、カプ・レヒレは自由で楽しい心を持つ者を認めているということなのかなと思ったり。
ハプウの願いと彼女の問題点が明らかになり、またサトシ達との出会いが変化のきっかけになる希望も見えてきた回でした。
グラジオの父への思いが届くのか、こちらの願いの行く末も気になります。
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コメント
リーリエの問題が解決した事を期にグラジオが心の内を明かした辺り彼も成長してるのでしょうね。 二人の父親はアニメではこのような扱いになっていますが、これも今後の展開の鍵の一つになりそうです。
サトシとグラジオの関係性について前から思ってましたけど、アニメのグラジオのキャラってもしDPのシンジが最初からサトシと良好な関係を築けていたら?というifのようにも見えるのですがどうでしょうか? サトシのバトルの姿勢を参考にする姿は前作のショータを彷彿とさせますし、シンジもカウンターシールドを使ってましたね。
ハプウは上手く言えませんけど、確かにバトルを神聖な物として重んじるのは良いことだと思いますけど、そこにばかり重点を置きすぎて肩の力を抜くことも大事だと言うことや純粋に楽しむ事にも目を向けるべき部分もあるし、実際サトシとグラジオのバトルで何か感じる物があったみたいなのでますます島クイーンとしての成長が楽しみになりました。
次回はいよいよマーマネのデンヂムシが進化しますね。平行する形でスイレンの成長も描かれますし、イアはスイレンの台詞から出る事わかっていたのでともかく、ハヤテまで再登場したのが予想外でした。予告で橋から転落していたの見るにまたデンヂムシレースの時のような身勝手な態度をとった結果でしょうね……なんにせよポニ島編もまだまだ面白い事になりそうで楽しみです。
投稿: アルター | 2019年1月25日 (金) 01時45分
コメント返信:アルターさん
グラジオがシンジのifというのは考えたことがなかったです。
言われてみれば成程こんな風にシンジも良い関係を築けていたかもしれませんね。
肩に入りすぎてる力を抜こうというのは普遍的なメッセージですが今作はそれをどう見せてくれるのか。
難しく考えすぎてるハプウにもっと肩の力を抜いてもいいんだよとサトシ達が優しく教えられる展開に期待したいです。
嫌味なあいつがまさかの再登場には驚きましたね。
次回少しは丸くなるのか変わらず嫌味なままなのか、マーマネとハヤテの再会で何が起こるか気になります。
投稿: んがよぺ | 2019年1月26日 (土) 00時08分