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2017年11月11日 (土)

アニポケSM感想:リーリエとシルヴァディ、よみがえる記憶

今週の放送でついにポケモンアニメは1000回放送を迎えました。
20年続いてこの記念の回を迎えられるなんて本当に嬉しいです。

遅くなっちゃいましたが以下感想を。
本当に素晴らしい回でした。

49話
「リーリエとシルヴァディ、よみがえる記憶」
脚本:松井亜弥
コンテ:尼野浩正
演出:中田誠
作画監督:矢田木瀧


-辛い記録-

いつものように日記をつけるリーリエ。
今までは楽しかったことを書いていたのに今回書いているのは恐ろしい記憶が蘇り再びポケモンに触れなくなった悲しい記録となってしまった。
今まで日記をつけるシーンが繰り返されてきたからこそ悲しいことを記録することになったことが辛すぎます。
涙を見せるリーリエの表情が辛すぎて、その直後にいつもの明るいOPが流れてそのOPの中ではシロンに触れているのが余計に辛いです。


辛いことを書くことになったけど、それをちゃんと記録しておくのは今回の肝である「記憶」「忘れない」というテーマとも繋がってる、辛くてもその事実と向き合うために記録しているんだと思いました。


-隠せなかった秘密-

リーリエの記憶が蘇った事でサトシを責めるグラジオ。
ほしぐものテレポートが原因でサトシにはどうしようも無かったこととはいえ、信頼して秘密を打ち明けたのにこうもあっさり秘密が漏れてしまっては怒りはごもっとも。
ウルトラビーストを憎んでるグラジオがほしぐもを責めるよりサトシに怒りをぶつけてるのは、47話でサトシと交流して心から信頼できると思っていたからこそその裏返しで怒りが大きくなってるんだろうな。


サトシが誰かの秘密を抱えるのは似合わないしすぐバレてしまうだろうとは思ったけど、リーリエと下校中にもボロボロと口を滑らせていたのは笑ってしまった。
やっぱり君はそういう子だよねえと思いながらグラジオの喋りを真似した顔芸まであったからつい笑ってしまった。

ここでサトシの顔芸やピカチュウの顔芸も見せたのはシリアスになり過ぎないように演出のバランスをとってるということもあるだろうし、リーリエを元気付けるという意味もあって良かったです。
秘密を抱えることは出来ないけど頑張ろうとしてる人を励ますことはできる、それがサトシの良いところです。


-がんばリーリエ-

落ち込んでるリーリエをクラスメイトが励ましてくれる。
これまでも助け合ってきた仲間たちがあたたかい言葉をかけてくれるのが素敵過ぎます。

マオはリーリエを励ますために「がんばリーリエ」と一言。
ここでがんばリーリエを言うとは驚きました。
ゲームだとリーリエが髪型を変え気持ちを新たにした様子を形容した言葉として印象的でしたがアニメではリーリエを励ますために言うんですね。
駄洒落っぽい、ぽいというか駄洒落ですが、暗い空気を和ませ励ますにはちょうどいい言葉だったと思うしここで使ったのは良かったです。


その言葉を受けたリーリエはシロンを抱きとめようと奮起するけど失敗。
ここの演出もコミカルになってて暗くなりすぎないようにしてるのが良いですね。

失敗はしたけど励ましを受けてすぐに行動を起こせたこと、サトシと歩きながら過去のことを思い出そうと決意した事など、今の自分の状況に落ち込まずに前に進もうとする姿が素敵でした。


-記憶を巡って-

リーリエの決意を汲み取って家族で過ごした思い出の場所へテレポートを続けるほしぐも。
前回のラストはテレポートのおかげで悲劇が起きてしまったけど今回のテレポートはそれを挽回するかのようにあたたかい体験をさせてくれました。
海で遊んだり野菜を育てたりレストランで食事をしたり、ルザミーネとグラジオが一緒で楽しい体験が一杯あって、そしてルザミーネの部屋にも移動して前回バーネット博士が言っていたリーリエを想っているということを部屋に飾られた写真で知ることになるという流れが素敵過ぎます。
そしてあたたかな思い出に続き恐怖の記憶の核心にも近づいて研究施設へも移動すると。

下校途中という日常の風景から巡り巡って最終的に研究施設という非日常の不穏な場所への移動がスムーズに行われてるのがお見事でした。
これまでほしぐものテレポートを繰り返し見せていたのでこの場面展開も違和感無く見ていられたし、テレポートの精度が上がっているのがほしぐもの成長と見ることも出来てこの構成は本当に上手かったです。


-忘れるなんて出来ない-

リーリエが記憶を取り戻すのを阻止するためにロケット団に協力を要請するザオボー。
しかしロケット団は記憶を消そうとすることに怒り協力を拒む。

人もポケモンも色んなことが積み重なって出来てると言うムサシ。色んな苦労を経験してる彼女が言うと説得力があります。
コジロウがたとえとして誕生日ケーキのことを話してました。このケーキが20周年・1000回放送を迎えたアニポケを祝してるようにも思えてグッときました。
自分たちは正義の悪であって悪の悪じゃないとニャースが一言。愛と正義の悪を貫くのがロケット団だもんね。よくぞ言ってくれました。

彼らも20年間アニポケを支え続けてくれた大切な存在です。
その彼らが過去を無かった事にはさせない、そんな企みには手を貸さないと言ってくれたのが嬉しくてカッコよかったです。


-夢と家族-

ザオボーの実験でリーリエがウツロイドに襲われた事、タイプ・ヌル(シルヴァディ)が存在しリーリエを助けてくれた事がグラジオからルザミーネに伝えられる。
真実を知っても尚ウルトラビーストに会いたいという夢の方がリーリエより大事なのではないかと厳しい事を言うグラジオ。
親に向かってこれほどキツイ言葉をぶつけるのはリーリエを守れなかった悔しさがとてつもなく大きく、そして母親が自分たちの一番の味方であってほしかったという愛情の裏返しでもあるんだろうな。


真実を知ったルザミーネはグラジオに、そして後ほどリーリエにも抱きしめながらごめんなさいと謝る。
リーリエに謝れた事は家族を再生するための大事な一歩だったと思います。
けどグラジオの言葉を受けたときのルザミーネは図星を突かれたようにも見えて、自分の夢と家族の事で揺れているのは本当だったんじゃないかなと。
この一家の問題がこれで全部片付いたとは思えないので、また夢と家族の間で揺れるドラマがあるんじゃないかなあと思ってしまいました。


-恐怖の先にある真実-

ザオボーに捕らわれたリーリエを助けようとするシルヴァディだがその姿がリーリエに再び恐怖を与えてしまう。
しかし戒めを解いて真の姿を現しリーリエを助け出すと、その光景が過去の記憶と重なり眠ってた真実が明らかになる。

本当に怖かったのはウツロイドに襲われた事で怖いと思っていたシルヴァディは本当は自分を助けてくれていた。
怖いと思っていた記憶の中に自分を思ってくれる大切なポケモンの存在があったというのが素敵でした。

前回までルザミーネへの反発を露にしてたリーリエが今回は写真を見て母の想いを知ったことも、
怖いと思ってたシルヴァディが本当は優しいポケモンだったことも、
悪いもの恐ろしいものと思ってたことが必ずしもそうではないと描いているのが素敵でした。

そして真実を知ろうというリーリエの決意が、怖い思いはしたけど優しい真実に辿り着き再びポケモンに触れるようになったという結末が素晴らしかった。
色んなことがあってここまでこれて、ロケット団の言葉もこの結末を表す前振りだったと思えるし本当に良かったです。


20周年にして1000回目の放送。
この記念すべき回で描かれた事が悪い事も良い事も忘れずいろんなことが積み重なって今になるということを描いているのが運命的であり感慨深いです。
ロケット団の言葉は至言だったしこのテーマとリーリエのこれまでのドラマがバッチリ噛み合ってるのも本当にお見事でした。

サトシとピカチュウの出会いから始まり2人を狙うロケット団のしぶとい活躍、そして多くの人とポケモンの出会いが積み重なっての1000回目。
この回を迎えられたことは心から嬉しいことであり、ここまでアニメを作り続けてきた関係者の方々には改めて感謝の気持ちを。
20年、1000回放送、本当にありがとうございました。
そしてこれからもよろしくお願いします。


あ、そうそう。
スリーパーの声をやってたサンシャイン池崎さん、結構上手くてビックリしました。
1000回記念のゲストという大役お疲れ様でした。
是非またポケモンアニメに参加してほしいです。

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