超スーパーヒーロー大戦感想
本日より公開の「仮面ライダー×スーパー戦隊 超スーパーヒーロー大戦」を観賞してきました。
昨年は仮面ライダー1号を中心とした映画で、2年ぶりにヒーローが大集合。
ヒーロー大戦としては2013年の大戦Z以来なので実に4年ぶり。
ライダー大戦や仮面ライダー3号は申し訳程度に戦隊が絡んだだけなので本格的にライダーと戦隊が入り混じった久しぶりの作品となりました。
以下ネタバレを含む感想です。
率直に言って面白かった。
ゲームの中の自分自身と戦い冷たいように見えて患者を救う飛彩や、感情が薄いという共通点で物語の鍵になる少年・エイトに寄り添おうとするナーガ、ゲーマーとしての腕を見せて強敵を攻略し医者としてエイトの心を救おうとする永夢、飛彩の様子をずっと気にかけてるアム等々、各キャラの特徴が活かされてて良かったです。
名作ゲーム・ゼビウスが実体化して韓国を襲撃するところから物語が始まる。
韓国ってテロップになってたけどよく見るロケ地だし白倉さんがゲームやってる図がおかしすぎていきなり吹き出してしまいましたよ。
まずはキュウレンジャーが出撃。
巨大要塞相手にキュウレンオーで立ち向かうのはなかなか良い画でした。
ゲームの敵キャラだけどキュウレンジャーの世界とも違和感なくマッチしてたかなと。
ポッピーが現実とゲームを繋いでるのではないかと疑って引渡しを要求してくるキュウレンジャー。
永夢たちが応戦してる間にナーガとバランスがポッピーを捕まえようと別行動を。
人数が多いキュウレンジャーなら別行動するメンバーがいてもおかしくないしナーガの人の動きを止める能力が使われたのも良かった。
相方のバランスは機械を操れるので飛彩の過去の記録をハッキングしてエイトの事を調べてとこちらも能力が活かされてた。
毎年春の映画はスケジュールが苦しくて新戦隊のキャラも良く分からない状態で製作してるそうだけど、今作のキュウレンジャーの扱いについては良くできてたなあと思いました。
実体化したゼビウスを攻略するためにもう一つのゲーム・超スーパーヒーロー大戦のキャラクターの力を借りようとする永夢。
一緒にトーナメントを勝ち抜くメンバーを選ぶシーンで大いに笑わせて頂きました。
まずモモタロスについては本当に喋ってるだけで面白いしウラタロスとキンタロスとのやりとりには電王のノリまんまで懐かしかった。
青いヒーローの枠で選ばれたアオニンジャー・八雲が黄色枠としてマジイエローを選ぼうとしてビートバスターが出てきたのも大笑い。
ニンニンジャー本編で共演したネタを拾いつつ、マジイエローとビートバスターが同じ役者であることを利用したセレクトで吹き出してしまった。
そして最後にゾルダ・北岡秀一だけ特に縁があるわけでもなくなんとなく選ばれた感じだったのにも笑っちゃって。
けどなかなか面白い、いい画になる5人だったかなあと。
それぞれの変身シーンも毛色が違ってるしごちゃ混ぜな感じが楽しい組み合わせでした。
その5人がトーナメントを勝ち抜きゴライダーの力を得て変身。
仮面戦隊ゴライダー。必殺技も含めてまんまゴレンジャーですね。
というかゴレンジャーが仮面ライダーが5人いたらという発想で生まれたヒーローなので原点に戻ってきたというのが正しいのか。
何にしても面白かったです。ネットムービーの方にも出るそうなのでそっちも楽しみです。
ゼビウスを倒した事で超スーパーヒーロー大戦のショッカーが実体化して現実の世界を消そうとする。
現われたショッカー首領三世がゲームの世界でしぶとく生き残ってたと言ってたのは笑ってしまった。
ショッカーに限らず悪の組織のキャラクターにはしぶといという言葉がまさにピッタリだなあと思ったので。
ショッカーを利用して現実を消そうとするゲームの中の飛彩と戦うため現実の飛彩がゲームの世界へ突入する。
飛彩vs飛彩の素面のアクションもブレイブレベル50とトゥルーブレイブの対決も迫力あって良かった。
ドラマとしても飛彩が自分自身の心と、エイトを救えなかった過去の自分と決着をつけて今度こそエイトを救うという思いの表れにもなってたと思えた。
自分自身の心と戦うというのが米村さんらしいドラマの書き方だなあと思ってこのブレイブvsブレイブはかなり好きです。
エイトを救うために永夢も戦い、レベルアップが封じられた中でアマゾンズを相手に奮闘。
隠しアイテムで逆転を狙うというのがゲーマーとしての腕を発揮しててこれもキャラの特技を上手く活かしてるなあと感心。
その後立て続けにダークライダー3人が出てきたけど、あれはどうやって攻略したのか気になる。
動きを封じられながらもポッピーはエイトのために戦ってくれる人がいるんだと語りかけてナーガはエイトの為に涙を流す。
ナーガは感情が薄い自分とエイトを重ねて、そのエイトに悲しみを感じて涙を見せた。
エイトの事を思っての涙でもあるし、感情が薄い自分を他者が見たらこんな気持ちになるんだという事を学んでの涙でもあったんだろうなと。
エイトという他者を通して自分と向き合ってもいる、飛彩と同じようにナーガにとっても自分自身との戦いだったのかなあと。
キュウレンジャー本編よりも先にナーガの心のドラマをこんなに見られるなんて正直に驚きました。
飛彩のオペで一度ゲームと現実の繋がりは絶たれてショッカー首領三世との決戦へ。
ゲーム世界のヒーローの召喚やモライマーズロボとの戦いなど息着く間もなく派手な画が続いて楽しかったです。
先日の放送で凄いインパクトを残したマキシマムゲーマーレベル99とキュウレンオーと並びも凄かった。
ロボットみたいなレベル99を巨大化させてロボ戦に参加させちゃうという勢いが素晴らしい。
キュウレンオーの分身もいいアイディアだと思ったし、是非テレビ本編でもやってほしいなあ。
ゲーム世界に残ったエイトに再び飛彩が語りかけ現実世界へ戻そうとする。
強く願えば戻れると言うのが、エイトの心を信じての言葉に思えた。
治す気のない患者は救えないと冷たい事を言ってたけど、裏を返せば患者の思いさえあれば治す事ができる、患者の心を信じてるからこそ突き放した言い方をしてたんだろうなと。
現実に戻ってきたエイトに永夢はゲームとその中のヒーロー達はいつでも傍にいると語る。
現実から逃げてゲームに逃げてたエイトだけど、現実の世界に戻ってきてもゲームはエイトの支えになってくれるという暖かい言葉だったと思う。
そしてメタ的に言えば、この映画を見てる人へのメッセージでもあり、たとえ空想の存在であるゲームやヒーローも現実を生きる自分達に支えになってくれてるという意味が込められてたのかなと。
エイトの治療ができて嬉しそうな飛彩とその様子に気付いてるアム。
飛彩に付きっきりで自宅にまで付いて来ちゃう程だったアム。
一緒に戦ってきた仲間、大和が大事な事を一人で抱え込んじゃう人だったから、本音をなかなか表に出さない飛彩が余計に気になっちゃったのかなあと。
ナーガはエイトと指切りをしてから去っていく。
永夢もやっていた指切りがまたここで描かれるのもよかったなあ。
さっきの永夢の言葉とも重ねてヒーローがいつでも子供の支えになってくれるという事を表してるようで良い演出でした。
数年ぶりのスーパーヒーロー大戦、本当に楽しかったです。
ごちゃごちゃした印象も無いわけじゃないですけど既に書いたとおり心の戦いと現実から逃げた少年を救うドラマが良くできてると思ったし満足できました。
金田監督の荒々しいアクションも健在で、またアクターさんに凄い無茶させてるなあと思って。
爆発も凄い火薬量だったし、現場は大変だったでしょうけどインパクトある映像が見られて楽しかった。
来年はどうなるか分かりませんが、また戦隊とライダーの競演が見られるといいなあと期待しつつ、この映画に関わった全ての方々へお礼を。
楽しい映画をありがとうございました。
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