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2015年7月18日 (土)

ポケモン映画2015感想

ポケモン映画もう18作品目になるんだよなあ。
凄いところまで来ちゃったなと思います。

今年は短編の脚本を園田さんが15年ぶりに担当し、昨年は短編を手掛けた冨岡さんが初の長編の脚本となりました。

それでは感想を。


短編「ピカチュウとポケモンおんがくたい」

短編は安心の平和な世界。
お祭りのためにみんなで歌う練習をしているの微笑ましくって。
オーロットとフラージェス、テレビだと怖い役どころだったこともあってこの作品では最初から他のポケモンと仲良くやっているのが地味に嬉しかったり。

上手く歌える自信がないと逃げ出すルチャブル。
バトルをする時と同じノリでやればいいんだと解決策を出すところがキャラの特徴を活かしてて良いですね。
意地の張り合いでいつの間にか走り出してるハリマロンとヤンチャムもテレビで描かれてる関係性そのままでニヤニヤしながら見てました。

2匹の暴走がきっかけで今度はカビゴンが転がってくるというトラブルが。
息着く間もなく次のイベントが起こりみんなで解決するという流れが爽快で楽しい。


今作はナレーションの声にニャースが反応している演出も面白かったな。
劇中のキャラとその外側の存在が絡むメタ演出、こういうの好きなんですよ。

最後は本題の音楽隊の合唱。
ポケモンたちの鳴き声でガオガオオールスターを歌っているのが本当に可愛いのなんのって。
鳴き声で歌うなんてキャストの皆様も本当に凄い。
言葉でなくてもポケモンたちの感情や言いたいことがなんとなく分かる、短編映画の醍醐味ですけど、それを支えるキャストの皆様の凄さを今作は歌という形で改めて感じられました。



長編「光輪の超魔神 フーパ」

100年前のデセルシティでフーパが現れ伝説のポケモンを呼び出し戦っているシーンからのスタート。
突然の出来事に戸惑いましたが、他のポケモンを寄せ付けないフーパの圧倒的な力が十分に描かれてました。

恒例のOPナレーション。
今作は伝説祭りと銘打ってるだけあって紹介されるのは伝説のポケモンたちだけで、いつもの自然の中で一杯に描かれてる普通のポケモンたちの姿は無いという珍しい構成でした。
話に絡まないポケモンの紹介をばっさり切って伝説ポケモンの名前と姿だけ映したのは、ただでさえ多い登場キャラをお客さんに認知してもらう(特に子供連れの親御さん向けかな?)ために思い切った判断だったのかなと思いました。


砂漠の中に佇むプール付きのポケモンセンターで休んでいるサトシたち。
サトシとユリーカの水着姿ありがとうございます。セレナとシトロンの水着姿も見たかったなあ。夏なんだし。

フーパのいたずらでマトマの実を食べてしまい火を噴くハリマロン。
後で気付いたんだけど、砂漠とプールの水とハリマロンが吐いた火。終盤で壺を作る時の要素がすでにここで揃ってたんですね。地味に上手い伏線でした。


サトシがリングの向こうに引っ張られデセルシティでフーパと対面。
「びっくりした?」フーパの問いかけに「びっくりした」と怒らずに素直に答えるサトシ
この「びっくりした」という言葉も最後まで大事に使われたのも今作の上手くて好きなところです。


自己紹介してピカチュウの事好きかと聞かれてそうだと答えるサトシ。
フーパが呼び出した大量のピカチュウの中からあっさり本物を見分けちゃうし、この辺のやりとりはサトシとピカチュウのノロケを見せつけられてるみたいでニヤニヤしちゃうね。

大量発生したピカチュウと彼らを元の場所に戻すため指揮をとるサトシのピカチュウ。
テレビでやった映画撮影の回を彷彿させてここでもニヤリ。
あの回で関わったピカチュウたちだったのかは分からないけどテレビシリーズとのリンクを匂わせる演出ありがとうございました。



水が欲しいといったらプール一杯の水を取り寄せてしまうフーパ。
この加減を分かっていないところが、後で語られる過去にフーパが暴走してしまったという事実と通じているようで、姿が違っても本質は変わっていないんだなと思いました。


バルザが封印を解いた壺の力で本来の姿に戻りまた暴れてしまうフーパ。
冒頭のシーンと同じくここでも圧倒的な力を見せられて、フーパ自身が恐れるのも納得の描写でした。

昨年に続き今作でも活躍のシトロニックギア。
ユリーカの突っ込みもテレビと同じ。しかし爆発しないで役に立っているのはやっぱり映画補正かかってるんだろうか。

壺に触れないようするための処置だったけど、科学の力でも現状維持するのが精一杯で解決にはなっていないというのが緊張感があってよかったです。

バルザとメアリからフーパの過去と自分達の故郷について語られる。
アルセウスにまつわる伝承。サトシがアルセウスのこと覚えていたり戒めの壺を作る過程がアルセウスの命の宝玉を思い起こさせる演出で嬉しかったな。


ロケット団の横槍で再び壺の封印が解かれてしまう。
壺のことをパワーアップ装置なんて見当違いをしてるし今作はいいとこなしだったなあ。


怒りの感情が分離して超フーパとなり2体のフーパが戦うことに。
封印の壺をもう一度作るためにデセルタワーへ向かうが、フーパ自身はリングをくぐれないのでサトシだけがフーパに付き添い他のみんながタワーへ向かう。
この制約がサトシ以外のみんなに役割を振るために機能し、最後にフーパ自信の成長としても大事な意味を持つようになってたのがよかったです。


2体のフーパによって呼び出された伝説のポケモンたちのバトル。
1体1体が並外れた力を持つポケモンたちだけにその戦いも普段見ているポケモンバトルとは別次元という感じで迫力あってよかったな。
攻撃の余波で崩れる建物や逃げ惑う人々の姿は怪獣映画の香り。個人的に好物ですよこれ。
サトシとフーパが超フーパの追跡から逃げる様子も緊張感あっていいぞ。

逃走劇の中で、超フーパもフーパの一部なのに分けて考えることに疑問を呈すサトシ。
自分自身と向き合うという試練の提示。こういうことをサラリと言えるサトシに驚く。
他にも夢は自分で叶えるもので取り寄せなんかできないとまたカッコいいこと言っちゃって。
ここでフーパが自分の力でもどうにもならないことを知って驚いているのがよかったです。
サトシは自分が思ったことを話しただけなのにそれがフーパの成長のきっかけになってる。
テレビシリーズでも見られるサトシの言葉で周りの者が影響を受けるというのが今作でも踏襲されててよかった。


伝説のポケモンたちが大暴れする中、タワーではセレナやシトロンたちが新しい壺を作るために奮闘。
大きな力の前で自分達にできる精一杯をやって抵抗しているのがいいな。
伝説のポケモンを味方につけているサトシとフーパもその壺が無ければ超フーパを止められないし、単純にバトルで勝つということではなく小さな力が精一杯抗った結果で事態が収まるというのがいいんですよ。


さらにその壺がフーパが自分と向きあうドラマの鍵にもなる。
壺に閉じ込められた怒りはサトシを飲み込んでしまうが、サトシを救いたいためにフーパは自分が経験し学んだことを壺の中の怒りへ伝える。
グリスの導きでアルケーの谷へやってきて一から作物を育てたことやバルザやメアリーと一緒に過ごした日々のことなど。
それらを伝えることで怒りは静まりもう一人の自分に「びっくりした?」とフーパは言う。

いろんな人と関わったことで得られたものは、一人だけで力をふるって暴れてたかつてのフーパからすれば驚くべき体験の数々だった。
サトシにいたずらした時に出た言葉が今度は自分の成長を確かめ、力を封じられたことが悪いことじゃなかったと肯定しているようで、この言葉の使い方本当によかったなと思います。

さらに正気に戻った伝説のポケモンたちもフーパの通訳によれば「びっくりした」と言ってたみたいで。
さっきまで怖さを感じるくらい大きな力を見せていたポケモンが、いたずらされたサトシと同じリアクションをしてることでグッと身近な存在に感じられるように印象が変わるんだから凄い演出ですよ。


これで終わりではなく、空間と共に消え行くデセルタワーからの脱出という最後の山が。
タワーは壺の比喩。空間が消えるのは怒りのフーパが壺の外の自分自身を消そうとしたことと重ねているのかも。
この脱出劇自体が怒りに燃えてた自分自身を救い消えない方法を見つけたフーパの成長の軌跡をなぞったものなんだろうなと。
その成長の最後のステップとしてフーパ自身がリングをくぐるというのが良い演出でした。

フーパの脱出を支えた光の正体はアルセウス。
戦いにも参加せず直接の手助けはせずに空から見守っているのが本当の神様のようにも思えました。


リングをくぐれるようになってもまだアルケーの谷には帰らずにデセルシティを復興させるというフーパ。
グリスが一から作物を育てたように一からこの町を作り直す。これもフーパの成長を表してるんだろうね。




脚本がテレビシリーズの構成をしている冨岡さんということで、テレビシリーズからの地続きの感じが例年よりも少し強かったように感じました。
タワーを守るために竜巻を使った防御をメガレックウザ達に指示するところはバトルシーンで才を発揮してきた冨岡さんらしいシーンだなとも思いました。
あとはソーナンスが地味に凄いことを、ギラティナの攻撃を跳ね返してて。
確か冨岡さんのお気に入りがソーナンスだったと聞いた事あるのでたぶん趣味で入れたシーンなのかなと。


アルセウス絡みの演出や最初にサトシに協力した伝説のポケモンがルギアだったりと、過去の作品を見てるとニヤリとするシーンがあったのはずっと見てきた自分には本当に嬉しかったです。


なんとも纏まりの無い長い記事になってしまいましたが。
今年もポケモン映画楽しかったです。
スタッフ・キャストの皆様ありがとうございました。

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コメント

サトシが自分のピカチュウがどれかちゃんと分かったのが良かったですね
(サトシのピカチュウ自身を真似るとはいえメタモンの時はどっちが自分のか気付けなかったりしたのに)

投稿: kivaxtuto | 2015年7月21日 (火) 22時49分

コメント返信:kivaxtutoさん

無印でイミテとメタモンが出た回ですかね。
変身を完璧にこなしたメタモンをイミテはすぐ見分けたのにサトシは分からなかったというオチだったかな。

あの時と比べると本当にサトシとピカチュウの絆が強いものになってると分かりますね。

投稿: んがよぺ | 2015年7月22日 (水) 22時23分

DPのマキナのメタモンの時も外れてますよね

投稿: kivaxtuto | 2015年7月22日 (水) 23時15分

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