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2010年7月10日 (土)

「幻影の覇者ゾロアーク」感想

見てきましたよ今年の劇場版ポケットモンスター「幻影の覇者ゾロアーク」。

まだこの映画を見てない人は何も知らないまま劇場へ行って化かされてきてください。
おもしろいよ。

以下ネタバレ注意。










いやぁ化かされた。
湯山監督が繰り返し言ってた通り、化かす騙すの仕掛けが多いこと。

コーダイは伝説のポケモンを持ってるように世間やゾロアークに思わせていおいて、実は特殊な機械で立体映像のようなものを見せてるだけ。
それを利用してゾロアークにゾロアを人質にとってるように思わせておき、ゾロアークを伝説のポケモンへ化けさせ、クラウンシティから人を追い出すために伝説のポケモンが襲ってきたように見せかける。
さらには秘書のクルトにその様子を撮った映像を加工させ世間を化かす説得力を上乗せする。
自身の野望のためとにかく化かす。悪意をもって騙してる。

そしてもう一つの仕掛けがゾロアとゾロアークの見せる幻影。
2体は他のポケモンへ化けられるが、化けたポケモンのワザや能力は使えない。

ゾロアークはコーダイの野望のためにその力を使わされたが、ゾロアはセレビィやピカチュウ、サトシやヒカリに化けて出会うものを驚かせ茶化している。
コーダイの悪意ある化かしとは反対にゾロアの化かしは愛嬌がある。
これは見ていて素直に楽しいし、こんな悪戯っ子になら化かされてもいいとさえ思った。
化けてる時のゾロアの表情がとてもいい。

そして化かし合いはこの両者だけじゃない。
コーダイの秘書をしていたリオカが実はジャーナリストで、コーダイの秘密を探ってたクルトの仲間だった。
コーダイに捕まったサトシたちを助けコーダイの野望、時の波紋を手に入れようとしてることを明かす。
ここからサトシたちも化かし合いに参加する。

時の波紋のあるスタジアム内のカウントクロックに向かうサトシたちを追ってきたコーダイの前でセレビィを開放するサトシ。
しかしそれはゾロアが化けた姿で囮。
本物はサトシのリュックの中に隠れていてコーダイが囮に引っかかってる間に時の波紋へ向かう。

ここの仕掛けはすぐに分かった(本物の腕に巻かれていた包帯が囮のセレビィになかったから)が、ゾロアと一緒に囮になったドーミラーにやられた。
化けたゾロアをサイコキネシスで浮かせて本物と同じく飛んでるように見せかけている。
劇中ドーミラーがマンホールのふたを持ち上げたあと元の位置に戻すカットが2回あったが、あれはこの仕掛けの前振り、サイコキネシスを使って物体を浮かせるということを印象付けるためだったんだな。
これはうまいことやったなと感心した。

そして最大の化かし、コーダイが時の波紋を手に入れ町が枯れていく様子が映りここまでかと思わせておいて、
これすらもゾロアークの幻影だった。
幻影はポケモンに化ける能力と思わせておいて、本物と見間違うほどの幻覚を見せる力もあった。
ずっと自分以外の者を騙し続けてきたコーダイが最後に騙された。
ここはスカッとしたね。してやったりなゾロアークの表情もよかった。

そしてコーダイの悪事はテレビで報道されコーダイは全てを失った。
メディアで世間を騙した者がメディアによって止めを刺されると。
この辺は社会風刺の香りがした。

そして茶化してばかりだったゾロアの幻影のもう一つの姿、力尽きたゾロアークに寄り添い故郷の草原をゾロアークとサトシたちに見せる。
これは優しい化かし。ゾロアークが伝説の3体と戦うために使った攻撃のための化かしともコーダイの悪意ある化かしとも違う優しさのある化かしを最後に見せてくれた。

これだけの化かす仕掛けを用意しながら、それぞれ込められた意味が異なっているように感じた。
これは化かされて良かった思えるよい仕掛けだった。
できれば本当に何も知らない状態で見ればもっとスッキリしただろうと思う。
監督のインタビュー読んで’仕掛け’’化かし’を意識しすぎて見てたからそれが無ければもっと素直に仕掛けに引っかかって楽しかったかもしれない。
でも十分化かされちゃったし、映画で化かされるって体験ができて満足さ。

その他、化かし合い以外にもいい所いっぱいあった。
舞台となったクラウンシティの町並みが綺麗だし、そこに住んでるポケモンたちの表情が活き活きしててこんな町住んでみたいと思わされた。

そしてそのポケモンたちがいい活躍をしてくれる。
町のポケモンたちはゾロアとゾロアークを悪い奴だと思ってたがピカチュウたちの説得で誤解を解かれる。
そして町の危機を察して現れたスイクン・エンテイ・ライコウ。
ゾロアークが町に害をなす者と思い攻撃してくるが、その誤解を今度は町のポケモンたちが解いてくれる。
サトシたちが介入せずにポケモンたちだけで真実にたどり着くってのが良かったな。
ポケモン語もいっぱい聞けたし、何言ってるか分からなくても大事なことを伝えようと必死になってるって感じられて良かった。

そして主人公サトシ。
今回はポケモンの行動を描くのに多くの時間が使われてて、前作のように印象に残るアクションシーンは無かったが、地下水路を移動中タケシに対して「いつも信じてるよ」とさらっといいこと言ってたね。
突然いいこと言い出すから油断ならん。化かし合いより予測つかないよサトシの行動は。

あとはもう出てくるポケモンたちの仕草や表情がとにかく可愛い。
ポケモンがアップで映るたびニヤケてしまったよ。

EDではDPシリーズのジムリーダーや四天王、さらにノゾミやシンジといったライバルキャラまで映り、まさにDPシリーズ完結といった映像になっていた。
ファンサービスとして嬉しい反面もう終わりなんだとちょっと寂しくもあったり。

ED後には来年の映画の予告。
動いてるレシラムとゼクロムの姿が少しだけ見れた。
そして謎のポケモンの姿が。
黄色だったかオレンジ色だったか、一瞬だったのでよく分からなかったが見たことないポケモンが映ってた。
あれは何なんだろう。

化かされてスカッとして、ポケモンたちの姿を見て癒されて、ちょっと切なさもあって、楽しい時間を過ごさせてもらった。

もう来年に向けて監督以下のスタッフも動き出しているいるんだろう。
今年もありがとうございました。
そしてまた来年楽しい時間を。

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コメント

こんばんは、ゼノンです。

私も今日、朝一番に映画を観て来ました。

・コーダイの街の人化かし
ゾロアークをライコウ、エンテイ、スイクンに化けさせて、暴れさせて街から人々を追い出し、メディアによってゾロアークに罪を被せる。
コーダイにとってゾロアークを暴れさせることは、一石二鳥だったと思います。

・囮のゾロア
コーダイが囮に引っかかったのは、セレビィへの気が急いで、こんな危険過ぎるタイミングで、セレビィを先に行かせる訳がないという判断が出来なかったからでしょう。
化けたゾロアをサイコキネシスで浮かせて本物と同じく飛んでるように見せかけているのは、ドーミラーがサイコキネシスを使って物体を浮かせる事と、ゾロアが最初にセレビィに化けた場面で分かった、ゾロアは飛べないという事が印象付けされていることで、こういうところにも面白さがあるので、いい仕掛けがされていたなと思いました。

・最大の化かし
コーダイは、時の波紋にしか目がなく、そのためにゾロアに幻影キャンセラーを破壊されたことに気付かず、冷静な判断力を失っていたので、最後にゾロアークに化かされたんだと思います。

・ゾロアの優しい幻影
ゾロアは本当にゾロアークのことが大好きなんだなと思いました。

・ポケモンたちの活躍
観ていて、やっぱりポケモンの事はポケモンが一番よく分かっているなと思いました。

・主人公サトシ
確かに今回の映画では、超人的な活躍はしませんでしたが、あの言葉は苦楽を共にしてきた旅の仲間だからこそ言えると思います。

・ED後の謎のポケモン
オレンジ色だったと思います。

投稿: ゼノン | 2010年7月10日 (土) 22時14分

コメント返信:ゼノンさん
返信が遅れて申しわけありません。

町の人を化かしゾロアークも化かすコーダイの作戦は見事でしたね。
でも全てがうまく行き過ぎてたからこそ、自分が化かされるかもしれないという可能性を考えられなかったこと、そしてビジョンで見たことを絶対だと思い時の波紋を手に入れることしか考えていなかったことが油断となり、囮のセレビィやゾロアークの幻影に化かされたんだと思います。
セレビィに化けた時のゾロアの発言やドーミラーのサイコキネシスなどコーダイを化かす仕掛けを用意してたのも面白かったですね。

ゾロアのゾロアークへの想いや町のポケモンたちの説得など、最近の作品ではあまりなかったポケモンがポケモンのために行動する姿が多く見られたのは嬉しかったですね。
そのためサトシの見せ場は少なく感じますが、短い言葉の中に仲間への想いが込められていて、ちゃんと大事なこと分かってるんだなと思いました。

ED後の新ポケモンはアニメ新シリーズで重要なポジションにつくと思われます。
そうでなければ映す必要がないはずですから。
どんなポケモンなのか詳細が気になりますね。

コメントありがとうございました。

投稿: んがよぺ | 2010年7月12日 (月) 19時19分

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